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英ISP協会、今年の「インターネットの悪漢」賞は結局取りやめ
英ISP業界団体ISPA UKは先日、MozillaとEUの改正著作権指令、ドナルド・トランプ米大統領の3組を2019年版「インターネットの悪漢 (ISPA Internet Villain)」にノミネートしていたが、発表日(11日)を待たずにMozillaのノミネート取り消しと「悪漢」部門の選考中止を発表した(プレスリリース、The Registerの記事)。
当時内務大臣だったテリーザ・メイ首相に贈られたこともある悪漢賞だが、21年にわたるISPA Awardの歴史でMozillaのノミネートほど強い意見を生んだものはないという。悪漢部門は遊び心を持って重大な問題への関心を呼び起こすことを目的としたものだが、今年は建設的な議論に関わろうとするISPAの考えを反映しない明らかに誤ったメッセージを送る結果になったとのこと。そのため、Mozillaのノミネートを取り消すだけでなく、今年の悪漢部門自体をとりやめたそうだ。ただし、Mozillaのノミネート理由となったDNS-over-HTTPSについては、ユーザーの選択・同意や安全性・可用性の確保などについて適切な吟味が必要だと改めて主張している。
悪漢部門と同時に最終候補が発表された英雄部門については、ブロードバンド情報サイトthinkbroadband編集者のアンドリュー・ファーガソン氏が受賞した。ファーガソン氏は6月、経済とブロードバンドへの貢献により大英帝国勲章(OBE)を受章している。このほかのISPA Award各部門は業界の奨励賞的なもののようだ。なお、悪漢部門は昨年も選ばれておらず、2年連続で授賞なしとなった。
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