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JAL、天草エアラインの運休影響軽減へコードシェア 機長不足解消でも協力
コードシェアとなる便。(画像: 日本航空の発表資料より)[写真拡大]
日本航空(JAL)と天草エアライン(AMX)は31日、AMXの運休問題を解決するために連携することを共同で発表した。
AMXは運航乗務員の不足に伴い運休が発生している熊本~大阪(伊丹)路線の運航を確保するために、同路線で運航しているJAL便において、8月1日よりコードシェアを開始するという。同時にJALグループの日本エアコミューター(JAC)は、AMXの運航乗務員確保に連携して取り組むともしている。
JALとのコードシェア期間中は、AMXの熊本~大阪路線は運休となる。天草~熊本路線については従来通りAMXが運航し、JALとのコードシェア便への乗継が可能なようにダイヤの変更を行うとしている。
天草エアラインは熊本県などが出資し1998年に設立、同県を拠点とするコミューター航空会社である。現在は熊本、福岡、大阪の3路線を運航しているが、今回はそのうち最も飛行時間が長い大阪便を欠航してJALとコードシェアすることにしたものである。
AMXでは、2019年2月以降、機長不足のため1日に10便運航していた約3割の便で欠航が出ている。そもそもなぜAMXの欠航が多くなっているのか。
現在、AMXに機長は3人在籍しているが、直接の原因はそのうちの1人が病気療養中のためだ。AMXとしては、かねてより4人目の機長を採用していたのだが、世界的なパイロット不足の影響で採用はままならない状況の中、1人が病気になってしまった状況だ。機長1人が運航できる便数や飛行時間には制限があるため、今回の措置となっている。
国土交通省では、1日10便運航するためには、そもそも予備人員を含め4人の機長が望ましいとしていた。副操縦士が機長に昇格するためには1500時間以上の飛行時間が国家資格取得に必要とされ、AMXでは、昇格までには4~5年を要するとしている。
機長不足問題解消に向けては、今回のJACとの提携により、機長の短期出向派遣・受入や訓練の受委託などを検討し、2019年12月までをめどに、早期解消に取り組むとしている。(記事:kan1713・記事一覧を見る)
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