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女性は室温が高いほど仕事の効率がよくなる ドイツの研究
●寒いと感じると低下する女性の認知機能
5月とは思えない猛暑がやってきているが、暑い夏の日にはクーラーなしで過ごすことは非常に困難である。しかし冷房によって室温が下がりすぎると、女性の労働力が低下する可能性が、ドイツとアメリカの共同研究によって明らかになった。
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科学誌『プロスワン』に掲載された研究によれば、オフィスの室温が下げすぎることは雇用主にとってもデメリットとなる。
●室温に対する男女の反応の相違
既に過去の研究で、女性が高めの室温を心地よいと感じることは明らかになっていた。しかし男女間の差については、現在まで研究が行われてこなかったのである。
今回の実験では、24歳前後の500人が参加して実施された。教室内の室温を16度から32度の間で変化させ、参加者には数学、語彙の問題、論理学のテストを受けてもらった。
●女性は高い室温、男性は低い室温で好成績
その結果、女性たちは32度前後という高い室温の場合に、数学と語彙の質問で非常に高い正解率となることが判明した。
反対に男性は、室温がそれよりは低い場合に数学と語彙問題の成績が上昇、論理学に関しては男女とも室温による影響は見られなかった。
しかし近年の別の研究では、オフィスの室温は22度に設定すると男女ともに最大の能力が発揮できると発表されたばかりであったため、専門家たちの間で今後議論をよびそうである。
●室温は快適性だけではなく能力にも影響を与える
今回の研究によれば、暑さや寒さは快適性に影響を与えるにとどまらず、認知能力を左右することになる。つまり室温を上げることが、女性の多い職場にとっては生産性を向上させると研究者は主張している。
ベルリン社会科学学術センター(WZB)と南カリフォルニア大学の共同執筆による研究では、経済学の分野においても労働者のパフォーマンスという面においても、オフィスの室温は上げることが好ましいと記されている。
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