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1日に推奨されるコーヒーの摂取量は何杯? オーストラリアの研究
●日常で摂取するコーヒーの量は把握できていないことも
朝食、休憩中、昼食の後など、コーヒーを飲む機会は1日の中でも数回ある。そのため1日に摂取するコーヒーの量が、把握できていな人も少なくないのではないだろうか。
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南オーストラリア大学の研究によれば、1日に6杯以上のコーヒーを飲むと健康に害を与える可能性があるという。とくに、心臓に対する悪影響が指摘されている。『アメリカ臨床栄養学会誌』に発表された研究結果によると、1日に最大で5杯までに抑えるのがコーヒーを健康的に飲む秘訣ということになっている。
●カフェインと心臓の関係
コーヒーが健康に及ぼす影響についての研究は枚挙にいとまがない。
今回、南オーストラリア大学の研究の対象となったのも、コーヒーに含まれるカフェインと心臓の関係である。カフェインは、コーヒーだけではなくお茶やカカオにも含まれている。
過去のいくつかの研究によれば、過剰なカフェインの摂取は血圧の上昇を引き起こすために、心臓の疾患と関連があるといわれてきた。
2015年に、欧州食品安全機関(EFSA)は1日に摂取するカフェインの量について、200~400mgが望ましいと報告している。これは、エスプレッソ・コーヒーならば5杯に相当する。これ以下ならば、健康に悪影響を及ぼさないというのがEFSAの見解であった。
しかし世界中の研究者たちは、カフェインと心臓の関係について、研究を継続し議論を重ねてきた。
●35万人のデータを分析
南オーストラリア大学の研究チームは、37歳から73歳までの35万人のデータを分析した。遺伝的なデータに加え、コーヒーの摂取量などの生活習慣もこのデータには含まれている。これらのデータは、UKバイオバンクの長年にわたる統計から抽出した。
統計の分析によると、心血管疾患のリスクはコーヒーの摂取量と関連があることが明らかになった。1日6杯以上のコーヒーを摂取する人は、1~2杯しか摂取しない人に比べると心血管疾患のリスクが22%上昇する。
さらに驚くべきことは、カフェインをまったく摂取しない人も、同様のリスクが10%前後上昇することであった。
つまり心臓病のリスクが最も低かったのは、1日にコーヒーを1~2杯摂取する人たちであった。研究者たちはその理由を、コーヒーに含まれる抗炎症化合物と抗酸化物質によるためと推測している。
●どんな食材も節度ある摂取が望ましい
研究者の1人であるエリナ・ヒッポネンは、コーヒーが健康に害を与える可能性があるのは、1日の摂取量が6杯を超えるときであると語っている。
また健康的な食生活のためには、いかに栄養のある食材であっても、過剰な摂取を避けるべきであることは自明の理であるともしている。そのためには、それぞれの食材の最大許容摂取量を知ることは不可欠なのである。
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