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カープ8連勝 取り戻した王者の姿
広島カープの勢いが止まらない。4月27日のヤクルト戦の勝利により2シーズンぶりの8連勝。前週には最下位に沈んでいたのが嘘のような快進撃だ。序盤で相次いだ王者らしからぬ敗戦を払拭させるほどの復調ぶりは主力の離脱、不調を克服してのチーム力の高さを表している。
■カープを支える頼もしい救援陣
連勝中の勝ち星の大半が接戦をものにしていることが、チームの好調を後押しする大きな要因だろう。2点差までの勝利が5試合あり、25日の大瀬良の完封勝利を除けば全て継投でしのぎ切っている。
シーズン序盤から先発のジョンソン、九里亜蓮が思うように成績を残せない中、救援陣の活躍は重要な意味を持つ。特に開幕直後には救援失敗もみられた抑えの中崎翔太が1勝2Sと、守護神として相応しい姿を取り戻したことも大きい。登板数が早くも2ケタを記録するも抜群の安定感を見せている一岡竜司やレグナルドらとともに、連戦が続く中マウンドに登り続け、王者の屋台骨を支えていく。
■頼れる新しい背番号「5」
打線はまだ本調子とは言えないまでも、こちらも繋がりを取り戻してきている。今季は昨年までカープの顔としてチームを引っ張った丸佳宏の移籍に加え、4月中には同じくクリーンナップを打つ鈴木誠也、松山竜平も負傷、軸となるプレーヤーの離脱が相次いだ。
しかし、それでも揺らぐことのないのが王者たる所以か。巨人から新加入の長野久義が新たに3番に起用され、4試合連続で安打を放つなど随所でベテランらしさを見せ始めた。17日の古巣・巨人戦、自身のスタメン復帰の試合から8連勝が始まったことも踏まえ、様々な経験を新天地で活かし、すでに新しいカープの「顔」としての役割も果たしているような頼もしい存在感だ。
5月に入ると甲子園での阪神戦の後、3日からは巨人を本拠地に迎えての3連戦と続く。かつての主軸の移籍先であり、今季開幕カードではおよそ2年振りに本拠での負け越しを喫した。因縁の相手を叩き、黄金週間を機にさらに鯉は高く昇っていけるか。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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