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企業におけるマネージャーとは? リーダーとの違いは
■マネージャーとは?
マネージャーは組織のオーナーでも、組織を動かす権限を持つ者でもない。マネージャーは「その組織が成果を上げるための義務を負っている者」である。
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権限は、マネージャーがその義務を遂行するために必要な範囲で与えられる。別の言い方をすれば、マネージャーは地位ではなく機能だといういい方ができる。マネージャーというポストはない。マネージャーがその機能を果たすために必要なポストが与えられるのだ。
巨大な組織であれば一室長がマネージャーの役割を果たすこともあるし、中小企業の場合はオーナー自らがマネージャーにならなくてはならないこともある。重要なポイントは、マネージャーが持っているのは権限ではなく義務だということだ。
ここで論じているマネージャーは高校野球部のマネージャーや、芸能人のマネージャーではない。企業等のマネジメントに携わっているマネージャーであることに留意が必要だ。
■リーダーとの違い
リーダーとマネージャーは、その役割が根本的に違う。リーダーはあるべき組織の道筋・ビジョンを指し示す役割を持っているが、マネージャーはその道筋・方向性に向かって組織が成果を出すために、あらゆるリソースを統合する調整役の役割を担っている。
歴史上の英雄と呼ばれる人物の大半はリーダーであることが多い。マネージャーはどちらかといえば、縁の下の力持ちで、物語としてはあまり面白くないため、英雄になりにくいのだろう。
リーダーとマネージャーは役割が異なるが、組織にとっては両者とも必須だ。方向性だけ分かっても、具体的に成果に結びつける調整者であるマネージャーがいなければ組織が機能し得ないからだ。
■リーダーとマネージャーの役割分担
リーダーとマネージャーの上下関係は、ケース・バイ・ケースだ。一般的にはリーダーがトップになる組織が多いように感じられるが、実際はそうでもない。地味な調整型のマネージャーがトップを務めている大企業も結構ある。特に日本企業の場合は、いわゆる人間的に凡庸なトップの下で有能なリーダー型の人間が現場で力を振るっているケースが少なくない。
要は、リーダーとマネージャーが自分の役割をキチンと理解して、自分のなすべき役割を果たしているかどうかなのだ。うまく役割分担できている企業ほど、良い成果を上げている。
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