ウィキリークス創始者が逮捕、大使館で飼われていた猫の行方は?

2019年4月15日 09:13

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記事提供元:スラド

英ロンドン警視庁は11日、WikiLeaks創始者のジュリアン・アサンジ氏を在英エクアドル大使館で逮捕した。逮捕容疑は保釈中の逃亡(指定期日に裁判所へ出頭しなかった)だが、米国の引渡令状により警察署到着後に再逮捕されている。これに先立つ4日、WikiLeaksはエクアドルのモレノ大統領が汚職疑惑で追及されるきっかけとなったINA Papersのリークを理由に大使館からの追放が秒読みだとの情報を得たとツイートしていた。そのため逮捕も近いとみられていたが、実際に逮捕されたことでアサンジ氏が大使館で飼っていた猫の行方にも注目が集まっている(The Vergeの記事The New York Timesの記事The Washington Postの記事CNNの記事)。

2016年から大使館で飼われ始めたこの猫は、Embassy CatとしてTwitterInstagramにアカウントを開設し、アサンジ氏や大使館への訪問者とともに写した写真を投稿していた。WikiLeaksでも子猫の頃の写真を使用したグッズを販売している。アサンジ氏は自身の子供たちから贈られた猫だと説明していたが、PRのための作り話だとする見方もある。昨年には大使館がアサンジ氏に出したとされる大使館内での行動に関する指令書がリークしており、これにはアサンジ氏が責任を持ってペットを世話することや、世話をしない場合は動物保護センターを含む大使館外の誰かに引き渡すことを求める項目が盛り込まれていた。「ペット」はこの猫を指すとみられていたが、TwitterやInstagramのアカウントでは2017年を最後に猫の写真は投稿されていない。
逮捕後に大使館の広報担当者はSputnik Newsに対し、かなり前にアサンジ氏の仲間が猫を連れ出しており、昨年9月以降は大使館にいなかったと述べているという。昨年11月、アサンジ氏の弁護士は猫が家族の元に帰ったとツイートしていたが、以前WikiLeaksで働いていたジャーナリストは大使館が何年も前に動物保護センターに送ったとツイートしている。ただし、英国にアサンジ氏の家族はおらず、英王立動物虐待防止協会(RSPCA)では猫がロンドンのRSPCA支部に持ち込まれた記録はないとThe Vergeに回答したそうだ。そのため、The Vergeスタッフの中からは機密情報を知り過ぎた猫が消されたか、危険を察知して逃亡しているかといった説も出ていたとのこと。

その後WikiLeaksは、昨年10月半ばにアサンジ氏が弁護士に依頼して猫を連れ帰らせて大使館の脅威から救ったとして、アサンジ氏逮捕を報じるテレビ番組を猫が観ている動画を添えてツイートしている。

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