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メルセデス・ベンツ「Aクラス」、クリーンディーゼル搭載の「A200d」追加
CクラスやEクラスで搭載実績のある直列4気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654」をベースに、横置きに対応したAクラス「A200d」に搭載する「OM654q」型クリーンディーゼルエンジン[写真拡大]
メルセデス・ベンツ日本は、「新型Aクラス」に、新しい直列4気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654q」型を搭載した「A200d」を追加し、予約注文受付を開始した。なお、納車開始は本年6月頃を予定する。
新型Aクラスは、先代モデルのワイド&ローのプロポーションとアグレッシブで若々しいボディスタイル、プラットフォームを完全新設計したスポーツコンパクトHB車だ。
今回追加する「A 200 d」は、メルセデス・ベンツのコンパクトモデルにとって初めてのクリーンディーゼルエンジン搭載モデルだ。すでにCクラスやEクラスで搭載実績のある直列4気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654」をベースに、横置きに対応させた「OM654q」エンジンを搭載する。
従来の排出ガス処理システムに加え、アンモニアスリップ触媒(ASC)を備えるSCR触媒が増設されています。結果、欧州で2020 年から施行予定の、EURO6d 規制や、ステージ2RDE(実路走行試験)規制を先取りして適合した環境性能を持つ。搭載する「OM654q」の最高出力は150ps(110kW)、最大トルク320Nmを発揮し、低振動で高い静粛性を両立させている。
シリンダーピッチを90mm、シリンダー間の厚みを8mmとして、全長をコンパクトに収めたシリンダーブロックは軽量化のためにアルミニウム製となっている。一方、ピストンはスチール製で、熱膨張率の異なる金属素材の採用で40%以上摩擦を低減した。また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工を施している。
また、ターボチャージャーは可変タービンジオメトリーを採用し、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能にした。ピエゾインジェクターを使用した、コモンレールダイレクトインジェクションシステムは最大圧力2050barまで高められた。また、冷却された高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」を搭載しており、燃焼の最適化を図り、後処理を行なう前段階で窒素酸化物を低減する。
加えて、排出ガスの浄化システムはエンジンに近接搭載したことで、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防ぐ。ターボチャージャーから出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、AdBlueが添加される。下流のsDPF(DPF with SCRCoating : 選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物低減を行なった後、SCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行なう。
その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物の低減を行なうと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC)を備え、排気温度が低い場合や、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐ。その結果、常に十分な量のAdBlueを噴霧することが可能となり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功しており、日本市場で販売される乗用車では類を見ない排出ガス処理システムとなった。
このディーゼルエンジンに組み合わせたトランスミッションは新開発8速デュアルクラッチトランスミッション「8G-DCT」となり、様々な状況で最適なギアを選択することで、環境性能や動力性能に貢献する。追加されたメルセデス・ベンツAクラス「A200d」の価格は399.0万円だ。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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