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NYの視点:今週の注目:FOMC、BOE、EUサミット
*07:33JST NYの視点:今週の注目:FOMC、BOE、EUサミット
今週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するほか、英国中銀が金融政策決定会合を開催する。FRBはFOMCで政策金利を据え置く見込み。バランスシート解消の終了を協議、発表すると見られる。パウェルFRB議長の会見やFRBの見通しで2019年の金融政策の行方を探る。
議長は米国経済や雇用が引き続き強いが、中国や欧州経済の成長減速や貿易策の行方が不透明であることが成長リスクになると繰り返すと見られる。労働市場がひっ迫しているにもかかわらず、インフレに影響している兆候は見られず、抑制されている。FRBのスタッフ見通しでは金利見通しが引き下げられる可能性が指摘されている。前回12月の予測で、FOMCメンバーは2019年2回の利上げを予想していた。1回あるいは0に引き下げられる可能性があると見られており、ドル売り圧力となる可能性がある。
FRBは1月FOMCの声明でバイアスをなくした。景気次第で、次回の行動が「利上げ」「利下げ」にもなり得るとの方針を表明。実際、2019年に入り米国経済指標が予想下回る傾向にあり、市場では「利上げ終了」との見方が台頭。米金利先物市場では利下げ確率が上昇しつつある。
英国中央銀行も政策決定会合で、離脱の不透明感がくすぶる中、政策を据え置く見込み。欧州連合(EU)指導者はサミットで英国離脱を協議する。このサミットで英国は離脱の延長を要請することになる。
英国離脱問題では、29日の離脱を控え、依然行方は混とんとしている。少なくとも最悪のシナリオである合意ない離脱の確率が低下したことは好感材料。英議会は14日に欧州連合離脱を延期する案を可決。メイ首相はEU基本条約(リスボン条約)第50条の延長をEUに要請することになる。首相は、今週予定されている採決で下院議員が首相の離脱協定を支持すれば、離脱を6月30日までの3カ月延期することをEUに求めると表明。もし、議会が政府案を否決した場合には、長期の延期をEUに求めることになり、この間に2回目の国民投票で離脱自体がなくなる可能性なども浮上することになり不透明感がより強まる。このため、離脱強硬派が政府の協定案の支持に回るとの見方も強まり始めた。ただ、29日の離脱の可能性が完全に除外されたわけではなく、ポンドの変動率は高止まりすると見る。
■今週の主な注目イベント
●米国
19-20日:FOMC:FF金利誘導目標を2.25%-2.5%のレンジで据え置き、
パウェルFRB議長が会見、FRBスタッフ予想を公表
●欧州
21日:EU首脳会談で、英国の離脱を協議
●英国
21日:英国中銀金融政策決定会合:予想政策金利0.75%、
資産購入目標4350億ポンド、債券買い100億ポンドの目標維持
●地政学的リスク
ベネズエラ
北朝鮮:
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン《CS》
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