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大相撲春場所2日目 貴景勝、突き押しで圧倒
大相撲春場所は大関昇進を目指す関脇・貴景勝が平幕の錦木を得意の押し相撲で圧倒し、連勝を飾った。また先場所優勝の関脇・玉鷲は、大栄翔に敗れ初黒星となった。
上位陣では白鵬、鶴竜の両横綱が白星を挙げ、大関陣では唯一、栃ノ心が平幕の妙義龍に敗れた。高安は御嶽海を退け2連勝、豪栄道も一気の寄りをみせ北勝富士を降し連勝を飾った。
2日目のこの日の土俵では、大相撲の醍醐味である力強い押しでの勝利が目立った。
■強烈な突き押しの貴景勝
3度の当たりでの決着だった。踏み込みながら頭で当たった立ち合い、ここで既に主導権を握った関脇・貴景勝。錦木はやや後退しながら上体が起きる。さらに貴景勝が両手で突くと錦木の背中が反り土俵際へ。最後はもう一度下から頭で押し込み、相手に何もさせずに押し出して勝負あり。持ち前の重心の低さを存分に活かし、しっかりとした踏み込みから圧力をかけ続けることで錦木に受け止めることさえ許さなかった。
取組後は相変わらずの無表情。それでも体のどこにもテーピングを巻かず、一回り大きくなったようにみえる姿からは状態の良さが窺える。相手を圧倒する強烈な突き押しは、期待される「今場所の主役」を務めあげるには十二分な威力を感じさせた。
■豪栄道、地元の大声援を受けて
この日もう一人、勢いのある押し相撲をみせたのは大関・豪栄道だ。
1度目の立ち合いでは待ったがかかり仕切り直し。だが心が揺らぐことはなかった。相手の右肩に頭をぶつけ下からの突き上げをみせた2度目の立ち合い。この当たりで北勝富士は吹っ飛び、豪栄道が圧倒。大関としての力強さを見せつけ、5場所ぶりとなる初日からの2連勝を飾った。
先場所は4連敗から始まり、中盤でも連敗を喫すなど本来の強さがみられなかった。だが、地元である大阪場所の大声援を受けて挑んだこの日、一直線に相手を土俵の外へ追いやる「電車道」での勝利をみる限り、伸び盛りの若手の台頭がみられる中、今場所は豪栄道が大関として立ちはだかることは期待できそうだ。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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