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「復活植物」はなぜ乾燥状態から蘇る事が出来るのか 神戸大学などの研究
復活植物種であるHaberlea rhodopensis。(画像:神戸大学発表資料より)[写真拡大]
復活植物とは、水なしで数カ月から数年に及ぶ乾燥期間を生き残ることのできる植物のことである。神戸大学大学院農学研究科のRoumiana Tsenkova(ツェンコヴァ・ルミアナ)教授の研究グループと、ブルガリア・アグロバイオ研究所のDimitar Djilianov教授が率いる研究グループは、共同でそのメカニズムの一端を解き明かしたと発表した。
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生命と水のあいだのつながは本質的なものである。だが生き物の中には、水なしで長生期間を生き残ることのできるものが存在する。植物に限らず、これを無水生物という。うち植物は200種が知られており、復活植物は無水生物の中の一群のグル―プである。乾燥状態で長期間、数カ月から数年に渡って生き残ることが可能で、かつ、再び水を与えられると迅速・完全に回復することができるため、復活植物の名がある。
復活植物のメカニズムを解き明かすことは、気候変動に適応する植物を作る手がかりとなるだけではなく、命と水の関わりについての理解を深めることにもつながる。
今回研究に用いられたのは、Haberlea rhodopensis(ハベルレアロドペンシス)という名の復活植物である。Haberlea rhodopensisにはDeinostigma eberhardtiiという遺伝的近縁種があるのだが、遺伝的に似ているにも関わらず、後者は復活植物ではないという大きな特徴がある。
両者を完全に乾燥させて比較したところ、葉の中に残存するわずかな水分の構造がまったく異なるということが分かった。復活植物は、特殊な水分結合によって、わずかな量の水をコントロールしていることが示唆されたのである。
研究の詳細は、Scientific Reportsに論文としてオンライン出版されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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