自動車内での子供やペットの置き去りを検知 オムロンがセンサー開発

2019年3月8日 16:53

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オムロン子会社が開発した「呼吸時体動検知センサー」(写真:オムロンの発表資料より)

オムロン子会社が開発した「呼吸時体動検知センサー」(写真:オムロンの発表資料より)[写真拡大]

 オムロンの(京都市下京区)の子会社で、車載事業を行っているオムロン・オートモーティブエレクトロニクス(愛知県小牧市)は6日、人や動物が呼吸する際に発生する胸の動きを電波で検知する「呼吸時体動検知センサー」を開発したと発表した。これを自動車に搭載すると、子供やペット、意識を失った人らが車に取り残されても、検知することが可能になるという。

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 同社によると、「呼吸時体動検知センサー」は、縦・横5センチ、高さ2センチの小さな箱のような形をしており、自動車内の天井に設置すると、車内にいる人や動物が呼吸する際の微小な体の動きをとらえることができる。従来の超音波を使ったセンサーに比べ、より微小な動きを正確に検知することができるという。

 同社では2017年にドライバーが運転に集中できる状態かどうかを判断する「ドライバー見守り車載センサー」を開発。このセンサーと今回の検知センサーを組み合わせると、車外に出ることができない子供やペット、病人を検知し、車内に取り残された可能性があるとして、車内温度が危険な温度に達する前に警報を発するシステムの構築が可能になる。

 近年、真夏の車内で取り残された乳幼児が熱中症で死亡する事故が多発するなど、子供の車内への置き去りが問題となっている。欧州では、自動車の安全性評価機関「Euro-NCAP」が、2022年から車内に置き去りにされた子供を検知するシステムの搭載有無を安全評価の対象項目にすると発表。こうした対策強化の動きへの対応を迫られている自動車メーカー各社も、置き去り検知システムの開発を進めている。

 これらの状況を踏まえ、同社は今秋から「呼吸時体動検知センサー」をサンプルとしてメーカー各社に提供。2021年末頃からの量産化を目指す。

 同社では「独自のセンサー技術などを生かし、自動車内外の安全を見守るセンサーの開発を進めることで、安全・安心で快適な車社会の実現に貢献していきたい」としている。

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