ブロックチェーンハブ創業支援プログラムにより、Yume Cloud 日本法人設立し、開発強化と国内事業拡大へ

2019年3月7日 15:45

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記事提供元:フィスコ


*15:45JST ブロックチェーンハブ創業支援プログラムにより、Yume Cloud 日本法人設立し、開発強化と国内事業拡大へ
米国カリフォルニア州に本拠を構えるYumeCloudInc.は、山形大学との共同研究の実施、IoT関連ビジネス立ち上げを支援のために、日本法人YumeCloudJapanを、山形大学有機材料システム事業創出センター(YBSC)内に設立した
この設立にあたっては、YumeCloudInc.に創業支援プログラムを提供してきたブロックチェーンハブが協力した。
日本法人は、IoTソリューション関係での研究開発拠点として、関連する実用技術の開発、国内ビジネスの強化を行うことにしている。
すでに山形大学とIoT関連での共同研究(横山道央准教授、原田知親助教授)をはじめており、新たな技術の構築や新分野でのビジネスの創出、地場企業との連携による活性化を目指に掲げ、活動を推進していく。
YumeCloudInc.は、2014年に米国シリコンバレーで立ち上がったスタートアップ企業で、センサー技術を応用したエンターティンメント用IoTソリューションの提供が事業の柱である。センサー技術と大規模なワイヤレス技術を一体化したオリジナルで開発品『GLOWIoTモジュール』を使ったソリューションをコアに、主にエンターティンメント向けを目指したビジネスを進めている。
今後は、この技術の適用範囲も拡大する。独自開発したモジュールには、各種センサー(マイクロフォン、加速度センサーなど)と無線機能を搭載し、動きや音を検出して光や色に変換すると、データの分析や活用が可能になる。数百個級のモジュールを扱えるので、多様な表現や演出ができるようになる。
経済産業省のスタートアップ支援プログラムJ-Startupに採択され、2019年1月、米国ネバタ州で開催されたCES(ConsumerElectronicsShow)では、「GLOW」を使った新しい日本酒の楽しみ方を提案する『マスグラス』を展示した。100個のマスグラスをBLE(BluetoothLowEnergy)とSMS(ShortMessageService)を使って遠隔から一斉に操作するインタラクティブ(対話型、双方向型)なデモなども行い、大きな反響を呼んだ。2019年3月、米国テキサス州オースティンで開催されるテクノロジーの未来が体感できる祭典SXSW(SouthbySouthwest)にも出展予定だ。
YumeCloudInc.は、ブロックチェーンハブの創業支援プログラムに参画。このプログラムを卒業する最初のベンチャー企業となる。
共同研究
山形大学との共同研究では、通信ネットワークにつながったGLOWモジュール群からクラウドに上がったデータの解析と活用についての研究を行う。また、データ解析後の出力パターン生成エンジンの開発、モジュール制御ソフトの開発環境の構築なども行う。
GLOWと概念イメージ図

今後の展望
「GLOW」に実現している技術は、エンターティンメントの分野以外にも、応用して利用できる技術である。それは、センシングしたデータの獲得や、APIを介してAIスピーカーなど他の入力デバイスと接続などのインプット、モジュールを制御して光らせる、蓄積したデータの解析や可視化などのアウトプット、メッシュネットワーク活用により数百のGLOWモジュールを1台のスマートフォンで制御できるスケーラビリティなどなど、コア技術が揃っているからだ。出口を持つパートナーとの連携で、ソリューションの製品実装や社会実装を図ることでビジネスを安定させながら、大学連携のメリットを活かして、事業発展と雇用創出を目指す。

【ニュース提供・エムトレ】《US》

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