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凸版印刷、水回りで使える紙パック開発 性能・価格ともプラスチックボトル同等
「キューブパック」サンプル(写真:凸版印刷発表資料より)[写真拡大]
凸版印刷(東京都千代田区)は1日、プラスチック容器からの代替が可能な紙パック容器「キューブパック」を開発したことを発表した。独自構造により、従来の紙パックではできなかった、浴室や洗面所といった水回りでの常時使用を可能とした。価格もプラスチック容器と同程度。トイレタリー業界などに向け、2月よりサンプルの出荷を開始する。
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「キューブパック」では、濡れた場所への設置時、常に水と接する底部付近に紙端部を設けない独自構造により、プラスチック容器とほぼ同等の強度や耐水性を実現。従来の紙パックでは構造上不可能だった、口栓を中央につけられる特殊形状実を実現したため、ポンプだけを新しい容器に付け替える「付け替え」容器としても使用できる。また、大型のキャップを取り付けることもできるため、個体物やゲル状商品などを入れる広口容器としても使用可能。内容物の鮮度・風味保持にも対応するため、内部には、同社が独自開発した透明バリアフィルム「GL FILM」をラミネートしている。
企業が採用するにあたっては、既存のプラスチック容器の充填機が流用可能なため、大型の設備投資は不要だという。また、平らに折りたたんだ状態で納入し、充填直前にボックス型にする「組み立て式」も採用。占有容積を従来の同容量プラスチック容器と比較して80%以上削減できるという。石化由来材料においては、約75%の削減が可能だとしている。
近年、世界的に社会課題となっている廃棄プラスチックによる海洋汚染問題を受け、環境負荷を低減する代替パッケージに注目が集まる中、同社では、より環境適正を高めたパッケージ開発を推進。今後は食品業界などに向け拡販し、2020年度に約10億円の売上を目指す。(記事:西舘妙子・記事一覧を見る)
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