マツダ「CX-8」、3列シートSUV販売台数で2018年国内1位に

2019年1月31日 21:32

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マツダCX-8(画像: マツダの発表資料より)

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 マツダは、同社の「CX-8」が、3列シートSUVおける2018年の累計販売台数が3万679台となり、年間販売台数でトップになったことを発表した。3列シートSUVとは、自販連区分によると、オフロード4WD(一部2WD含む)の国産車のうち、乗車定員6名以上の車種を指す。国内市場ではこのタイプが少なく、マツダはミニバンに代わるクラスとして「CX-8」を2017年12月に投入し、計画を上回る好調な販売を続けていた。

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■国内では「CX-8」の他に有力ライバルなく

 国産車に限ると、「CX-8」以外の3列シートSUVは少なく、日産エクストレイルや三菱のアウトランダー、そしてトヨタの大型のSUVであるランドクルーザーやランドクルーザープラド、またホンダが新型CR-Vに設定したが、それらは3列シート専用車ではなく、メインは2列シート車であり、SUVで3列シート専用車といるのは事実上「CX-8」だけである。

■3列シート専用ボディだからこその居住性

 したがって専用ボデであるために、「CX-8」はクロスオーバーSUVでありながらも、3列目まで大人がしっかり座れるパッケージングが可能となり、上質かつ洗練されたデザインと快適性・静粛性を兼ね備えた、3列シートSUVとなっているのだ。

■全てを兼ね備える3列シートSUV

 ミニバンほどの室内の広さはないものの、どうしてこれほど「CX-8」が受け入れられたのかというと、「家族や友人とのドライブには多人数乗車が必要で、走りやデザイン性も諦めたくない」という声が物語っている。つまり、いくら多人数乗車が必要といっても、背が高く箱型ボディのミニバンでは走りの楽しさは求められず、デザインに関しても多くは望めない。そこで、流行のスタイリングを持つクロスオーバーのSUVが3列シートであれば理想にかなうという訳だ。

 これまでの3列シートSUVの3列目のシートは、どうしても補助席扱いで、折りたたんで収納することが前提となり、座り心地もサイズも快適とはいかなかったが、3列シート専用のパケージングとした「CX-8」はミニバン並みとはいかないまでも、十分使用に耐えられる居住性を持ったことが人気の出た要因となった。

■今後は3列シート車がSUV化か

 こんなに評判が良ければ多くの類似した車種が出てきそうだが、3列シート車をラインナップに設定する程度で、本格的に専用車を導入するまでに至っていないのはなぜか。それは、トヨタ、日産、ホンダが大人気車種のミニバンを持っており、3列シートのSUVを導入する必要がなかったからにほかならない。その点マツダはミニバン戦略から撤退しており、グローバルで流行りつつある3列シートSUVに賭けるしかなかったという台所事情があったのだ。

 今後はというと、SUVでなければ売れないというほどのブームとなる中、既存の車種がどんどんSUVする傾向もあり、SUVの3列シート化というより、ミニバンやワゴンのSUV化の方が可能性があるように思える。(記事:田中秀雄・記事一覧を見る

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