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NGT48問題 すべてのしわ寄せがメンバーにかかる不条理
1月23日、暴行事件に見舞われたNGT48の所属レーベル、アリオラジャパンは、1月31日に発売予定だった「世界の人へ」のアナログ盤を制作の都合で発売日未定で延期することを発表した。
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22日には、恒例であったNGT劇場でのメンバーによるファンのお見送りを当面中止することも発表されており、運営が苦労しながらも、事態の鎮静化に向けて様々な動きを見せていることは確かなようだ。
しかしながら、こういった一連の動きが、事態を好転、いや、事件前への回帰につながるかと言えば、正直疑問だ。記者にはむしろ、悪化を加速させているようにしか見えないのである。
そもそも、見送り禁止も、アナログ盤の発売延期も、直接ダメージをこうむるのは、ルールを守ってアイドルを応援している普通のまともなファンであり、そういうファンに支えられているメンバーである。
それでも、こうした対策で問題が解決されていくのならば、多くのファンはそれを許容するだろうが、今回の事件は実行犯を含む犯罪者集団と、その集団を許容、さらには便宜すら図っていたという情報が出てきた前運営、さらに彼らを利用して、あるいは癒着して、スキャンダルを暴き立ててきた一部のマスコミが引き起こしたものである。
犯罪者集団は不起訴、前支配人は雲隠れ、一部マスコミは居直ったかのように犯人探し……これではファンもメンバーも浮かばれまい。
記者は、誰かをさらし者にして罰しろというのではない。しかしながら、前回も書いたように、効果の見込める具体的な対応策と現状説明を最優先するべきだと考える。
劇場での見送りを休止するのはいいが、休止している間に何をするのかを、言える範囲でいいから公表するべきではないか?
とりあえず止めてみる。そしてほとぼりがさめたら復活させる。では意味がないのだ。
被害に遭った山口真帆が、なぜ恐怖を感じながらも1カ月間真相を語らなかったのか?何か言えば叩かれるとわかっている中井りかが、なぜこの事件を語るのか?他のメンバーを、そしてNGTを守りたい一心での行動だと記者は思う。
今、NGTのメンバー一人一人が何を考えているのか、どうしたいのか、どうしてほしいのか、これをぶつける場所を運営は与えて欲しい。
NGTのメンバーの立場は弱い。これがAKBならメンバーと運営の双方に発言力のある横山由依がいる。HKTなら指原莉乃がいる。SKEもNMBも活動歴が長いのもあり、場数を踏んでいるし、発言力そのものが強いだろう。
だが、NGTは北原里英が卒業してしまい、柏木由紀も兼任であまり一緒に活動出来てない状態では、メンバーと運営をつないで問題を解決できるリーダーが見当たらない。
本来なら、誰かが声を上げてメンバーだけの集会を行うなり、意見を集めるなどして、対等(に近い)な交渉もできるはずだが、NGTにはそれができないのである。
だからこそ、運営は、とびっきり優秀な人材を送り、手厚いマネージメントをしなくてはいけないはずだ。どうか、新執行部には、大人目線での冷静で効果的な対策を、そしてメンバー目線に立っての暖かいフォローをお願いしたい。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る)
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