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日本交通、6つの改善策によりタクシーのクレーム1年間で4割削減
(画像: 日本交通の発表資料より)[写真拡大]
都内タクシー大手の日本交通(本社・東京都千代田区)は16日、過去1年でタクシーのクレーム件数が4割減となったことを発表した。
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2016年10月から17年9月までの月1台当たりの平均クレーム件数が0.15件だったのに対し、17年10月から18年9月は0.08件数となり43%の減少となった。同社はこうした成果の理由として6つのクレーム削減施策を挙げている。
1つ目は新卒採用。中途採用の多いタクシー業界にあり、日本交通は新卒採用に力を入れており、専用ホームぺージも作りこんでいる。2018年度は148人の新卒採用見込みとなっており、業界としては異例の多さだ。交通インフラのIT化など交通を取り巻く環境が変わっていく中で、キャリアを長く積める新卒はそうした環境に柔軟に対応できることが期待されている。そうした人材育成の姿勢がクレーム減につながっているものと考えられる。
2つ目はキャリアアップ制度が明示されていることだ。入社してから2~3年はタクシー乗務員として勤務したのちは、スリースター乗務員やハイヤー乗務員といったより上級のキャリアパスが用意されている。スリースター乗務員はサービスリーダー的な乗務員となる存在であり、また、同社はハイヤーサービスではシェアトップを誇る。これら現場のエキスパートから直接役員へ昇進できる道もあるなど、評価の階層がしっかり示されていることで、乗務員のモチベーションを保つことが可能となるのだろう。
3つ目は定期的なモニタリング制度。社員が乗客に成りすましてサービスを評価するモニタリングを年間4,500件も行っている。徹底したサービス査定を行うことで、品質を保持することにつながっている。
4つ目は走行データの見える化。走行データを分析することでより適切な配車管理ができる。稼働率の向上につなげることで、より素早く乗客にアプローチすることができる。
5つ目は「エキスパート・ドライバー・サービス(EDS)」。EDSは観光、サポート、キッズに特化したサービスで、それぞれに高品質なドライブサービスを提供している。サポートでは通院や墓参りなど、キッズでは習い事の送迎やベビーカーでの移動など、それぞれの分野に集中したサービスを展開することで、より乗客の満足度を向上させることに成功しているものと思われる。
6つ目は情報の一元化とクレームマネジメント会議の開催。各所から集められたクレームを一元的に管理し、それらをクレームマネジメント会議にて仔細に検討する。こうすることでクレームの再発防止につながるとみられる。
これらの施策により、同社はクレームの削減に成功。さらに同じ期間で無線配車件数は1.5倍に増加し、無線配車利用シェアも7ポイント増えたという。
同社はこれらの結果を踏まえ、 「『拾う』から『選ばれる』タクシーを目指し、サービスを進化させていきたい」と述べている。(記事:藤原大佑 ・記事一覧を見る)
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