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ANAとJAL、相次いでバイオ・ジェット燃料の購入を発表
全日空(ANA)は7日、サンフランシスコ国際空港で供給されるバイオ・ジェット燃料購入を決定したと発表した。日本航空(JAL)も同日、同様の発表を行っている。
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両社ともに昭和シェル石油と購入契約を締結したもので、本社を米国ボストンに置くWorld Energy社の製品を購入する。同燃料は、使用済みの食用油を原料にしたもので、ロサンゼルス国際空港の近郊で製造・精製しているとのこと。
「バイオ燃料」とは、植物などを原料とした燃料のこと。同燃料には3種類あり、一つは、トウモロコシ、大豆等の植物油、もう一つが、魚油、獣油などの植物油・糖類の合成によるもの、そしてもう一つが、木屑、わら等のセルロースを原料とする植物廃棄物の醗酵、カメリナ、ジャトロファ、藻などの非食用植物油からの合成だ。
航空業界は3番目の「非食用植物油」から合成されるバイオ燃料に注目していると言われる。
現在世界の航空機の燃料は、レシプロエンジンには高オクタン価(80~130)のガソリン、タービンエンジンには灯油に近いジェット燃料油を使用している。これらの航空燃料は発熱量が高い、燃焼性が良い、揮発性が高い、低温に耐えられるなど航空機に必要な特性を持つ。
しかし、全世界で排出される温室効果ガスの2%が航空分野から排出されているという実情を鑑みるに、このままで良いのかという疑問を持たざるを得ない。
「航空業界のCO2排出量が2050年には現在の2~5倍に達する」と国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は予測している。
日本国内では、定期航空協会が「京都議定書目標達成計画」を2005年に策定。2010年度のエネルギー消費量を1995年度比で15%改善させることを目標にした結果、10年度までに約17%のエネルギー消費効果を改善できたという。
同協会は続いて、2020年度の有償トンキロあたりの燃料消費量について、05年度比で21%削減することを目標に掲げている。
今後航空業界の成長に伴うCO2の抑制には、代替(バイオ)燃料が大きな役割を果たすことは間違いない。(記事:kan1713・記事一覧を見る)
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