関連記事
全国から注文が!寝具もオーダーメイドの時代に アイデアで勝負のシンコー
シンコーによるキャンピングカー用の敷き布団。(画像: シンコーの発表資料より)[写真拡大]
広島県広島市安佐北区にあるシンコーは、オーダーふとんの専門店。顧客の『困った』に答え、広島の自社工場で丁寧に加工。わがままに応えた日本製の寝具に全国から注文が寄せられているという。
【こちらも】スキー場に活気!ターゲットは「バブル経験の親」と「外国人」
■寝具の悩みを解消したい!
人生の3分の1を占めるといわれる睡眠。年を重ねるにつれ、その悩みは大きくなる。6割以上が睡眠不足を感じているシニア世代の寝具に関する意識は高く、年々寝具のオーダーメイド需要は高まっている。
その最たるものが「オーダーメイド枕」。ベッドで寝る人が増えたことを受け、寝具メーカーはふとんにこだわることをやめ、こぞって「枕」にシフトした。
しかし、枕だけでいいのか?敷布団は?掛け布団は?人それぞれに「寝具の悩み」があるはず。そこに目をつけたのが、シンコーだった。
■「価格競争」より「アイデア競争」
シンコーは、これまで大手メーカーの寝具製造を中心に受注していたが、中国など海外製造会社との価格競争に巻き込まれ苦境に。「このままでは地方で生き残ることができない」「自社工場を持ち、自在に製造できる能力を持ちながら、なぜ価格競争で負けてしまうのか?」
そんなとき、会社の岐路となる問合せが入る。
「この車に合う寝具が欲しい」
2010年代に入り、キャンピングカーがブームになり、ワンボックスカーを改造したキャンピングカーが人気になった。しかし、多彩なオプションはあったが寝具まではなかった。「これだ!」そう判断した梅比良 眞由美社長は、思い切って価格競争からアイデア勝負に舵をとる。
寝具こそ「わがまま」であるべき
『求めているサイズとは少し違う商品を購入するよりも、求めているサイズに合わせて加工致します』。これがキャッチコピー。
シンコーは、ネット上に「日本製オーダーメイド寝具専門店シンコー寝具製作所」をオープン。すると「車のサイズ・厚み等の希望にそった自分だけの車中泊マット」や「形状が複雑なクルーザーの寝具」「ロフトのスペースサイズにあった敷き布団」などうれしい問い合わせが。そして、形状の飛び出る部分に沿わせて加工、顧客のオンリーワンをリーズナブルな価格で提案してきた。
こうした取り組みは、ホテル・民泊などの宿泊施設や福祉施設からの「わがままなニーズ」にも応えられるようになり、受注先が広がった。
「大手メーカーができないことを形に」、躍進を誓うシンコー。人生の3分の1が睡眠なら、「寝具はオーダーメイド」がいいに決まっている。
スポンサードリンク