NASAの技術を使った暇つぶし科学玩具、日本上陸に向けクラウドファンディング

2018年12月13日 16:20

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NASAが開発した磁性流体を使った玩具。変幻自在の動きは見ていて飽きない(写真:きびだんごの発表資料より)

NASAが開発した磁性流体を使った玩具。変幻自在の動きは見ていて飽きない(写真:きびだんごの発表資料より)[写真拡大]

 NASAが開発した磁性流体の不思議な動きに、はまってみませんか―。磁力によってさまざまに形を変える磁性流体を使った科学玩具を日本でも販売しようと、クラウドファンディングサイト運営会社きびだんご(東京都新宿区)は13日から、自社サイトで資金の募集を始める。目標金額は32万円で、目標を達成すれば、科学玩具の日本上陸が決定する。

 この科学玩具は、米国のスタートアップ企業「Fluux Design Lab」が開発した「フォースフルイド」。高さ15.3センチ、直径5.1センチの円筒型の耐熱・硬質ガラス容器の中に、「磁性流体」というカプセル化された鉄のナノ粒子(10万分の1ミリ)を含む液体が入っている。

 磁性流体には磁力の強弱によってさまざまな形に変化する性質があり、容器の近くに磁石を近づけると、磁石から発生する磁力線の動きに沿って、流体から角のような突起が無数に形成される。これをスパイク現象と言い、さらに磁石を近づけると、磁性流体は引き寄せられるように移動する。磁石は2つあり、さまざまな近付け方をすることで、流体は変幻自在に姿を変えて動くことから、見ていて飽きることがないという。

 磁性流体はそもそも、1960年代にNASA(米航空宇宙局)が、無重力の宇宙環境のもとで燃料を操作するために開発。現在は電化製品や光学機器、分析機器などに応用されている。

 きびだんごでは、正規輸入が決まれば、フォースフルイドを1個8,400円(価格は全て税・送料込)で販売する予定だが、今回は先着10個を5,880円、50個を6,600円、その他は7,200円で販売。2019年2月27日までに申し込み金額が32万円に達すれば、正式に日本での販売が決まり、2019年3月下旬ごろから順次、申込者の元に発送する。

 同社は「磁石を使って磁性流体を動かすだけの暇つぶしの玩具だが、磁性流体の不思議な動きを見ているだけで気持ちが癒され、ストレスも解消されるはず。シンプルで美しいデザインなので、高級感あふれるインテリアにもなる。目標額を達成するために、ぜひ多くの人に協力してもらいたい」としている。

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