macOS 10.14で導入のアプリ認証制度、「野良アプリ」が実行不可の可能性も

2018年10月26日 11:33

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記事提供元:スラド

 macOS 10.14(Mojave)ではMac App Store以外から入手したアプリケーションの初回実行時に新たに「認証」のチェックを行う機能が実装された(Appleの開発者向けページ)。macOS 10.14では認証のないアプリケーションでも実行できるものの、今後リリースされるmacOSでは認証のないアプリケーションの実行がブロックされるようになる可能性もあるようだ。そのため、Appleは開発者に対し認証を取得するよう呼びかけている

 AAPL Ch.がこの問題をまとめているが、この認証システムはMac App Store外で配布されるアプリケーションを対象としており、開発者は作成したアプリケーションをAppleに送信して審査をクリアすることで認証を取得できる。macOS 10.14ではApp Store外からダウンロードしたソフトウェアの初回実行時に認証の有無がチェックされ、認証がある場合は「悪質なソフトウェアが含まれていない」との旨を表示する。

 認証を取得するための審査は自動化されており、現時点では単にセキュリティチェックが行われるだけのようだが、審査にはAppleに開発者登録を行なって開発者IDを取得しなければならない。Appleはこれについて、マルウェア対策のためと理由を説明している。

 懸念されるのは、今後認証の取得時にApple Developer Programの有料プラン(現時点では年間1万1,1800円)の登録が必要になる可能性だ。現時点では特にAppleへの登録などを行わずとも、App Store以外でアプリケーションを配布し、利用者は自由にそれをインストールすることができた。もし認証の取得に有償登録が必要になった場合、macOS向けアプリケーションの配布のハードルが大きく高くなってしまう。また、認証のための審査でAppleの意に沿わないアプリケーションが排除されてしまう可能性もある。

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