植物性たんぱくで作った“チキンナゲット”風食品 ベンチャーが開発

2018年10月14日 20:18

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植物性たんぱくで作られたチキンナゲット。(写真: グリーンカルチャー)

植物性たんぱくで作られたチキンナゲット。(写真: グリーンカルチャー)[写真拡大]

 チキンナゲットと言えば、その名の示す通り食材は鶏肉をイメージするはずだ。そんな常識を覆す、植物性たんぱくで作ったチキンナゲットが登場した。この一風変わった食品を開発したのは、小売り向け菜食(ベジタリアン)食品の専門店を目指すベンチャー企業「グリーンカルチャー」(東京都葛飾区)だ。鶏肉を使ったナゲットと見分けのつかない味と食感に、関係者の間から驚きの声が上がっている。10月15日から外食店舗向けに販売を開始、ベジタリアン市場のほか、健康志向の強い店舗への展開を図っている。

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 グリーンカルチャーは、『植物性食品がどこでも楽しめる世の中の実現』を目指して2011年に創業。以来、ベジタリアン食品の製造開発を中心に事業を展開、ベジタリアン市場だけではなく、ヘルシー市場に対して顧客ニーズに即した菜食食材を提供してきた。グリーンカルチャーの活動は、ベジタリアン食品の開発や製造にとどまらない。菜食普及活動を行うNPO法人を継続的に支援するなど、菜食普及を後押しする活動を積極的に展開してきた。現在では、少量でも対応可能な卸売体制を持つほか、800点を超える業界屈指の品揃えを誇り、3,000名以上の顧客を持つに至っている。

 今回開発に成功したのでは、植物性たんぱくでつくったチキンナゲット風食品。冷凍で提供されるチキンナゲット風食品をそのまま揚げてケチャップを添えればナゲットそのままだ。原材料は、大豆タンパク(遺伝子組み換えでない)、乳清タンパク、大豆分解タンパクなど。インバウンド需要も高まるなか、今後の市場の拡大にも期待できる「ベジタリアン」ニーズに対して見事に応えた商品といえるだろう。

 同社のベジタリアンに対する取り組みは、これにとどまらない。2020年の東京オリンピックに向けて、インバウンド需要の拡大に伴いベジタリアン市場は今後も拡大するとにらむ。今後も多くの企業や一般消費者のニーズと向き合いながら、新たな新商品開発に挑む構えだ。次はどんな植物性食品を提供するのか、今後も同社の動向に注目
したい。(記事:香川大輔・記事一覧を見る

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