対日貿易赤字の大幅削減は困難か

2018年10月1日 15:46

印刷

記事提供元:フィスコ


*15:46JST 対日貿易赤字の大幅削減は困難か
 市場関係者の間では、新たな貿易協定が締結されても米国の対日貿易赤字が大幅に削減されることは期待できないとの見方が多いようだ。今回、協議が行われることとなった日米物品貿易協定(TAG)について、一部の市場関係者は「通商分野における日米の2国間交渉はこれまでも何度か行なわれており、日本はすでに外国製品輸入などに対する多くの障壁を取り除いているため、米国製品輸入の大幅な拡大につながる措置を新たに講じる余地は残されていない」と指摘している。

 また、対日貿易赤字は米貿易赤字全体(今年1月−6月で約4181億ドル)の10%未満(約353億ドル)に過ぎないことから、トランプ米政権が対日貿易赤字削減に成功しても貿易収支の大幅な改善につながる保証はなく、経済政策的に妥当な策とは言い難いとの声も聞かれている。《MK》

関連記事