【中国の視点】米中貿易戦、中国景気への影響は限定的

2018年9月19日 13:47

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記事提供元:フィスコ


*13:47JST 【中国の視点】米中貿易戦、中国景気への影響は限定的
中国政府は18日、米国への報復手段として米国からの輸入品5207品目に対し、600億米ドル(約6兆7200億円)の追加関税(税率は5-10%の引き上げ)を課すと発表した。発動時間も米国(24日午前0時)に合わせた形(中国時間24日12時1分)で実施する予定だ。

中国の専門家は、中国の追加額600億米ドルは米国の追加課税額2000億米ドルを大幅に下回っていると指摘。ただ、中国国内の製造業と競争する製品に対し、高い関税を適用させていると強調した。また、米国の生産者物価指数(PPI)上昇率が消費者物価指数(CPI)上昇率を上回っており、CPI上昇率の加速圧力がこれから一段と強まるとの見方を示した。中国は世界最大の消費市場でもあり、貿易戦争の長期化が関税率だけでなく、米国内のインフレ率も影響すると指摘した。

中国人民銀行(中央銀行)の周小川前総裁はこのほど、米中貿易戦争が中国経済への悪影響が限定的だと指摘。中国の国内総生産(GDP)への影響は0.5%以下になるとの見方を示した。中国は米国を代替する輸出先を見付けることが困難ではないと強調した。

また、清華大学の魏傑教授も、中国のGDPに占める輸出額の割合は2007年の70%から2017年の10%まで低下していると指摘。米国向けの輸出割合は全体の3分の1にとどまり、貿易戦争が中国のGDPに与える影響が限定的だと同様な見方を示した。《AN》

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