ふるさと納税の業務委託で「道の駅」を活性化 新潟県阿賀町が

2018年9月5日 20:59

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全国のふるさと納税返礼品の中でも人気の高い阿賀町産こしひかり(写真:阿賀町の発表資料より)

全国のふるさと納税返礼品の中でも人気の高い阿賀町産こしひかり(写真:阿賀町の発表資料より)[写真拡大]

 昨年度、ふるさと納税で約6億2千万円の寄付を集めた新潟県阿賀町は、観光客の減少で財務状況が悪化している第三セクターの道の駅「阿賀の里」の経営立て直しを図るため、ふるさと納税に関わる業務の一部を阿賀の里に委託した。町ではこれによって道の駅の収益確保を図るとともに、人材育成にもつながるのではないかと期待している。

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 阿賀町では2017年度から、ふるさと納税サイト「さとふる」にふるさと納税の返礼品を掲載。「地元産こしひかり」などの返礼品が好評で1年間で約6億2千万円の寄付を集めた。このため、町は新たに「ふるさとチョイス」と「楽天ふるさと納税」の2つのポータルサイトにも返礼品を掲載。この2サイトに関わる返礼品発送やPR業務、問い合わせに対応するコールセンター業務を「阿賀の里」に業務委託することにした。

 これまでふるさと納税に関する業務は町外の事業者に委託していたといい、道の駅に業務委託するのは初めて。町は、業務委託料を道の駅に支払うことが、ふるさと納税の寄付金を間接的に道の駅の活動資金に充てることになると考えたという。また、インターネットでふるさと納税に関する情報を発信したり、商品開発に取り組んだりすることが地元人材の育成につながると期待している。

 道の駅「阿賀の里」は阿賀野川沿いにあり、「阿賀野川ライン舟下り」の発着場となっている。かつては、日本百景の一つ「奥阿賀の渓谷」を間近で楽しめる急流の川下りを目当てに多くの観光客が訪れていたが、2011年の新潟・福島豪雨で川底に大量の土砂が流れ込んだため、川下りができなくなってしまった。現在は屋形船による遊覧だけを行っているが、観光客の数はピーク時の3分の1にまで激減。道の駅の経営立て直しが町の重要課題の一つになっている。

 阿賀町のふるさと納税の返礼品は、地元産の米やみそ、日本酒などで、1万円の寄付で送られる地元産こしひかり10キロの人気が特に高い。阿賀産こしひかりは、「さとふる」が扱う米の中でも一番の人気で、リピーターも多いという。

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