川崎重工、世界初の機能を備えた自律型無人潜水機の実証実験実施へ

2018年7月6日 12:03

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海底パイプライン検査用ロボットアームを備えたAUVのイメージ。(画像: 川崎重工業の発表資料より)

海底パイプライン検査用ロボットアームを備えたAUVのイメージ。(画像: 川崎重工業の発表資料より)[写真拡大]

  • 左から、川崎重工の富田健司副社長、スコットランドのフィオナ・ヒスロップ文化・観光・対外関係大臣、The Underwater Centreのスティーブ・ハムCommercial Director。

 川崎重工業は5日、スコットランドの海上試験場と自律型無人潜水機(AUV)の実証実験実施について合意したと発表。実施時期は10月の予定で、実験に用いられるのは海底パイプライン検査用ロボットアームを搭載した世界初のAUVである。

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 天然ガスや石油を輸送する海底パイプラインのメンテナンス需要増加を受けて現在開発を進めており、2020年度の商用化を目指す。海中作業の長時間化を可能にする、また海底パイプラインが土や砂などに覆われていても見失うことなく、至近距離から自律的に検知し続けられるという点に特長がある。

 海中作業の長時間化は、海中での充電および集めた検査データの転送などにより実現する。海中におけるAUVと充電ステーションの自動ドッキングならびに非接触充電、大容量光通信の実証実験は2017年11月に実施済みだ。

 今回の実証実験では検査ツールユニット搭載のロボットアームをAUVに装備させ、海中でパイプラインを自律的に認識、追跡できるか試す。潮流の影響でAUVに動きがあってもロボットアームがそれを吸収し、検査ツールユニットをパイプラインから離さずにいられるか、そのトラッキング技術の実証を行うのである。

 スコットランドは世界の海洋開発を主導している地域の1つで、海洋開発および天然ガス分野における新たなイノベーション創出に注力している。今回の基本合意はスコットランド政府のフィオナ・ヒスロップ文化・観光・対外関係大臣立ち会いの下締結され、今後の協業についても盛り込まれた。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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