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紙やプラスチックの代替素材「LIMEX」に生分解性を持つものが登場
LIMEX。(画像:TBM発表資料より)[写真拡大]
東京に本社を置くTBMが開発した、石灰石からなる素材「LIMEX」。石油由来原料や木材を消費することなく紙やプラスチックを代替することのできるこの製品に、新たに生分解性を持つものが開発されたという。今期中の製品化を目指して、国内外での製品展開を行っていく。
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マイクロプラスチックという言葉がある。微少粉砕されたプラスチックが海洋に流れ込み、汚染物質となったものの総称である。これによる汚染は今日、非常に深刻な環境問題を生み出している。
結果、日本も含め世界各国で、プラスチック製品の削減・廃止に取り組んでいる。日本でもよく見かけるスーパーマーケットでのプラスチックレジ袋有料化も、その一環である。そもそも、使い捨てレジ袋そのものが法的に禁止されてしまった国も多く、その他プレスチック製使い捨て容器、食器などの使用も禁止された国が少なくないという。
そういった背景のもと、プラスチック代替の、再利用可能、あるいは生分解性を持つ素材へのニーズは世界的に高まっているのである。
TBMは、新素材LIMEXの第一号プラントを数年前に建造した後、大手事業会社とのパートナーシップを強化し、マイクロプラスチック問題解決のため、従来のポリオレフィン樹脂を100%バイオ由来かつ100%生分解性の素材に置き換えた生分解性LIMEXの開発を検討、使い捨ての容器や食器などに導入する方途を探った。
5月23日には、「European Business Summit」と共同で開催される「Brussels SDG Summit 2018(主催:CSRヨーロッパ)」において、凸版印刷の協力のもと開発された生分解性LIMEXのサンプルを展示するという。なお、Brussels SDG Summit 2018とは、CSRに関連した欧州及びその他の国のビジネスリーダーが300名以上参加し、国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)のヨーロッパにおける意義、役割が議論されるカンファレンスである。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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