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富士通、来店客の心理を視線から分析するAI開発 洋服の青山にて実証実験
店舗への適用イメージ(画像: 富士通の発表資料より)[写真拡大]
富士通は6日、「洋服の青山」来店者の視線からその心理をAI技術によって分析し、店員の接客業務を支援する実証実験を行うと発表した。対象となる店舗は広島県の福山本店と東京都の池袋東口総本店。期間は4月6日から27日までとなっている。
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今回の実証実験の目的は2つある。1つはこれまでにない新たな顧客体験の提供。もう1つはAIによる業務支援の、売上向上への効果検証である。
1つ目はつまり、AI技術の活用によって来店者に新しい体験をもたらすことだ。その体験の場はマネキンコーナーである。来店者は色々な考えを巡らしながらマネキンが着用している服を見る。もしマネキンがスーツを着ているなら、その視線はジャケット、ネクタイ、ズボンなど各商品を移動するだろう。
そうして見ているとマネキンコーナーに設置されたスクリーンに、各商品の関連情報が表示される。しかも全く形式的なものではなく、その場で見ていた来店者の関心等に応じた情報である。来店者は驚くかもしれないが、これこそがAI技術によって為される新たな顧客体験だ。
実証実験ではマネキンコーナーに視線センサーが設置され、マネキン着用の商品に対する来店者の視線が分析される。視線センサーが視線を検知すると富士通研究所の独自AI技術が視線の位置や特定の領域に留まった時間、順番などをもとに来店者の関心や迷いを推定。それに応じてスクリーンに商品の付加情報が表示される。
さらにそれだけでなく、その分析結果に基づく関連商品情報を店員がもつモバイル端末へリアルタイムで通知する。店員が接客するにあたり、参考となる情報を提供するのである。このような接客業務支援がもたらす売上向上への効果を検証することが、もう1つの目的である。
AIシステムは来店者のニーズにより合った接客業務を実現すべく導入される。将来的には来店した人の心理分析結果と店員の接客履歴を蓄積し、商品展示効果の定量的な検証、潜在ニーズの可視化、接客手法や知識の共有などへの展開も期待されている。
なお、当システムの試作品は実証実験に先駆け3月6日から9日の間、東京ビッグサイト開催の「リテールテックJAPAN 2018」に出展される。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)
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