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京王電鉄、都内の寺院で納骨堂運営サポートを開始 鉄道事業者では初
上野さくら浄苑のイメージ。(画像: 京王電鉄の発表資料より)[写真拡大]
京王電鉄は、3月9日から東京・台東区の浄名院の境内地内に建設される「上野さくら浄苑」で、鉄道事業者としては初めて納骨堂運営サポートサービスを開始する。
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「上野さくら浄苑」は、JR上野駅から上野公園を通り、徒歩15分の距離にある。また、複数の駅からも徒歩圏内にあるなど、交通利便性が高い。近くには、谷中霊園や寺院が多くあり、静かな環境に立地している。遺骨は家名の入った厨子に納められ、4500基が収納できるほか、参拝時には、参拝堂まで自動で搬送する自動搬送式の納骨堂である。
京王電鉄グループはこれまで、シニア向け住宅事業や葬祭事業のほか、霊園の運営・管理など、高齢者向けのさまざまな事業を展開しており、そのノウハウを活用しながら、納骨堂の経営主体である浄名院の意向に沿った納骨堂運営をサポートすることにしている。
上野さくら浄苑は、敷地面積5783.6平方メートル、延べ床面積1197.4平方メートル、鉄筋コンクリート2階建てで、1階はエントランス受付、副本堂、寺務所、ラウンジなど。2階は客殿、納骨堂参拝室、法要室などとなっている。納骨堂使用料は80万円台~90万円台を予定している。このほか、年間の護持費が必要である。
近年、都心部への人口集中や少子高齢化・核家族化などを背景に、東京都内の墓地価格が高騰している。加えて、地方では、墓の承継者不足や維持管理の負担増加による改葬需要の高まりなど、墓地不足や無縁墓が社会的問題となっている。そうした状況から、比較的廉価で、維持管理も不要である納骨堂に対するニーズが高まっている。
京王電鉄では、寺院の納骨堂運営に対するサポートによって、寺院をはじめ、高齢者やその家族の将来に対する不安を解消していきたいとしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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