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NTT、土壌を汚染しない「土に還る電池」を開発
回収困難なセンサと、その解決イメージ。(画像:日本電信電話発表資料より)[写真拡大]
日本電信電話(NTT)は、電池部材が肥料から構成されている、土壌や生物に悪影響を与えない土に還る電池「ツチニカエルでんち」を開発した。
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トリリオンセンサの時代が到来する、と言われている。トリリオンとは英語で一兆という意味だが、IoTの発展に伴い、あちこちにセンサがばら撒かれ、その1兆個のセンサがどこかへ散逸していく、ということだ。
そのセンサはどこへ行くのか。少なからぬ量が最終的に土壌などにばら撒かれることになるのは確かであろう。
現状、主流の電池というものは、長持ちと高出力が前提とされているため、電子機器の普及に伴って、高価なレアメタル、有害物質などが使用されている。当然、これが土壌に放置されると、植物の生長などに悪影響を及ぼすことになる。
そこでNTTが提案するものが「ツチニカエル電池」である。低環境負荷(無害、レアメタルフリー)の電池である。すべてが肥料になるものと、生物由来の材料から造られている。
まず正極は生物由来のカーボンである。負極には肥料成分が使われている。本体、正極と負極のセパレータは生物由来材料であり、電解液は肥料成分となっている。
また、実験として、このツチニカエルでんちを実際に使用済みの状態にして鉢植えに粉砕してから撒き、従来の電池で同じことをした場合と比較する、ということも行われた。植えられた小松菜は従来電池ではほぼ枯れてしまったが、ツチニカエルでんちの実権環境においてはほぼ、電池を土に混ぜない状態と変わるところのない生育状態を示した。
今後、このツチニカエルでんちはさらなる性能の向上を計った上でIoTの発展のために提供されていくことになる。なお研究の成果は、2018年2月22日~23日開催の「NTT R&Dフォーラム2018」で展示されるとともに、R&Dフォーラム展示会場からニコニコ生放送で配信される。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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