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バスに宅配商品を載せで配送 佐川急便がバス会社と連携
運用フロー(画像: 佐川急便の発表資料より)[写真拡大]
佐川急便は9日、バス会社と連携し、路線バスの乗客スペースに宅配商品を載せて輸送する、貨客混載事業の実証実験を始めると発表した。宅配便会社は、ドライバーなどの人手不足で、厳しい経営局面を迎えており、バス会社との連携は、その打開に役立つとして、関係業界から注目されている。
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バス会社との貨客混載事業の実証実験は、秋田県男鹿市と同由利本荘市の2地域で実施される。バス会社は、男鹿市では秋田中央交通、由利本荘市・にかほ市間は羽後交通とそれぞれ連携する。男鹿市の実証実験は、3月1日~31日まで、同市船川港船川→同市北浦湯本間で行われる。由利本荘市~にかほ市間は2月14日~28日まで行われる。
貨客混載は、路線バスの客室に佐川急便の宅配便を搭載し、旅客事業と並行して貨物輸送を行う形で実施される。貨物輸送用に特別に客室内を改造することなく、現状の旅客スペースを有効利用するために小型の専用ボックスを複数個設置し、その中に宅配商品を収納する。
運用は、男鹿市の場合、佐川急便秋田営業所からまず、トラックで秋田中央交通の男鹿みなと病院前に荷物を持ち込み、バスの座席に専用ボックスの宅配商品を積み込む。バスは、秋田中央交通湯本駐在所前で荷物を降ろし、佐川急便のドライバーが荷物を引き取る。荷物を引き取った後、同市湯本地区でドライバーが配達を行う。
由利本荘市~にかほ市間では、佐川急便本荘営業所から羽後交通本荘営業所にトラックで荷物を持ち込み、そこでバスに荷物を積み込む。バスは羽後交通象潟案内所で荷物を降ろし、ドライバーが荷物を引き取って、にかほ市で配達する。
バス会社との連携によって、移動時間の短縮による配達業務の効率化や、従業員の労務負担の軽減が期待できるほか、人口の少ない地域での公共交通機関の維持、地域住民の利便性の確保などが期待できるとされている。
人口の少ない地方の路線バスでは、経営悪化によって、路線の廃止に追い込まれる所も目立っている。そうした地域では、貨客混載によって、収益の改善が期待でき、バス路線の維持が可能となる。佐川急便では、こうした混載事業などの形で、今後、地域の活性化に貢献したいとしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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