世界初、NTTが雑談できる対話AIを開発 ロボットと自然な会話が可能に

2018年2月1日 23:32

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複数ロボットとの対話イメージ(画像: NTTの発表資料より)

複数ロボットとの対話イメージ(画像: NTTの発表資料より)[写真拡大]

 NTTは1月31日、世界初の雑談を交えた会話ができるAIを開発したと発表。人のように雑談を通して対話への興味をひきつつ、その興味に応じて知識を伝える新感覚の対話AIとなる。

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 従来、対話AI搭載のガイドロボット開発において中心となっていたのはユーザの要求に基づき知識を伝えるための技術、例えば質問に回答する機能であった。とはいえ、ガイド対象の物事や対話それ自体に興味をもってもらうためには、雑談してユーザと親しむ機能も大切である。

 しかし、これまでは質問応答などを行う機能と雑談を行う機能が別につくられていたため、両機能を自由に用いる自然な対話ができなかった。また雑談のための知識は、幅広い話題を網羅すべく浅く広く構築されているので、個別の話題に対応しきれず、結果不自然な、内容の破綻した会話をしてしまう問題もあった。

 そこでNTTは複数ロボットを連携させて雑談を制御する技術を応用。質問応答と雑談を連続的に、違和感なく行えるAI開発に成功した。

 雑談となればユーザは自由に発話するが、それを許容しつつ、ロボット間の対話や話者の切り替えで話題を応答できる範囲に自然に限定。応答がずれた場合は、別のロボットが自然に話題を変え、ユーザの印象悪化を避ける。

 そうして話題の範囲を限定し、加えてその話題に関する詳細な、利用頻度の高い知識を構築。細かい知識が詰められた質問応答と同じくらいの雑談知識を得られるようになった。そのうえで雑談対話AIと質問応答AIを動かし、自然な雑談を実現させている。

 なお、NTTは併せて同技術の実証実験を京都市動物園にて実施すると発表。実験期間は2月1日から28日までの予定だ。対話AIに要求される知識を動物に関係する事柄に限定しより滑らかな対話を実現させると共に、動物園の来場者と対話してAIの有効性の検証、かつ将来の対話AI研究開発に役立つデータの収集を行う。

 今後はユーザの発話をさらに深く理解し対話する、パートナーロボットの実現を目指すという。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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