派遣社員の時給は関西より東海が上に 10月の派遣時給調査

2017年11月21日 16:25

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 リクルートジョブズの発表によると、三大都市圏における派遣社員の平均時給が再び上昇傾向を示しており、地区では東海が、業種では介護関連の時給の伸びが大きいことが分かった。

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■2カ月連続で前年同月比2%増

 10日、リクルートジョブズが発表した、2017年10月度の「派遣スタッフ募集時平均時給調査」によると、三大都市圏(関東・東海・関西)の平均時給は1,652円。これは9月と比較して8円の増加、前年10月との比較では38円(+2.4%)増加だった。

 派遣社員の時給は、昨年夏ごろから前年同月比を下回る結果が続いており、今年に入っても3月に前年同月比で-2.4%となるなど、下落傾向が続いていた。しかし9月に前年同月比で+2.6%となったのに続き、この10月に+2.4%となったことで、昨年3月以来となる、2カ月連続の前年同月比が2%以上の増加となった。

■東海地区の派遣社員時給が関西地区を上回る傾向に

 地区別で見ると、関東は1,727円(前月比+18円、前年同月比+38円、以下同じ)、東海は1,503円(-1円、+89円)、関西は1,444円(-14円、+17円)。

 注目したいのは東海地区の伸びで、9月比でこそ1円の減少となったものの、前年同月比+89円は率にして+6.3%で、9月の+7.0%に次いで、ここしばらく見られないほどの伸び率の高さだ。

 また全体の動きと同様に、関東地区や関西地区では、昨年後半以降に前年同月比マイナスが続いていた一方、東海地区は2015年12月以降、前年同月比プラスが続いている。その結果、3つの中で関東地区の時給が最も高いのは変わらないものの、今年1月以降は、概ね東海地区の時給が関西地区を上回る結果となった。

■介護関連の時給が継続して上昇

 業種別で時給が伸びたのは、営業アシスタント(10月時給:1,551円、前年同月+36円、前年同月比+2.4%、以下同じ)、IT系の運用管理・保守(2,138円、+68円、+3.3%)、OAインストラクター(1,812円、+113円、+6.7%)、クリエイティブ系のWeb関連(1,844円、+61円、+3.4%)、介護関連(1,548円、+170円、+12.3%)など。

 反対に時給が下落したのは、財務・会計(1,443円、-129円、-8.2%)、IT系の設計「電子・機械・建築」(2,011円、-89円、-4.2%)、治験関連(1,861円、-117円、-5.9%)などだ。

 介護関連の時給の伸びが目立ち、特に今年に入ってから前年同月比較で100円以上のアップが続いている。しかし逆に考えれば、昨年まで1,300円台、1,400円台の時給が続いていた証拠でもある。数字だけの比較ながら、ようやくオフィスワーク系の時給と肩を並べるくらいにまでなってきた。給与アップは待遇改善の第一歩とも言えるが、こうした傾向で人材の充足が進むか、また運営主体の業績にどのような影響があるかに注目したい。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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