『絶対絶命都市』に神戸市消防局が協力、防災・災害事例の情報を提供

2017年11月19日 21:46

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両者のロゴ。(画像: グランゼーラの発表資料より)

両者のロゴ。(画像: グランゼーラの発表資料より)[写真拡大]

 グランゼーラは16日、アクションアドベンチャーゲーム『絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-』に神戸市消防局が協力することを発表した。

 ゲーム中における火災や地震などの災害シーン、人命救助シーンにおいて、神戸市消防局が持つ実際の災害時に対するノウハウ・防災情報、災害事例を提供してもらうことが目的。

 そのようなシーンだけでなく、ゲーム中に登場する防災マニュアル等にも、神戸市消防局からの情報提供を取り入れて反映するようだ。この防災マニュアルはゲーム攻略に役立つのはもちろん、現実での災害発生時でも助けになるようリアルに仕上げるという。

 シリーズの根強い人気を以前から把握していたという神戸市消防局は、今回の協力を直接グランゼーラにだチンしたという。「消防局から市民に向けて防火・防災情報を効果的に発信できる大きな広報チャンス」ととらえており、「一人でも多くの方に防火・防災情報をお伝えすることができれば幸いです」とのコメントを出している。

 本作の肝となる災害シーンの監修には、PSPで発売された前作『絶対絶命都市3-壊れゆく街と彼女の歌-』でも携わった渡辺実氏が引き続き担当。渡辺氏は防災・危機管理ジャーナリストとして活躍する傍ら、まちづくり計画研究所の代表取締役も務めており、災害に対して造詣が深い人物である。

 今回の例だけでなく、地方創生やコンテンツ作品の「聖地巡礼」の経済効果が大きく知られている昨今、ゲーム作品に公共組織や地方自治体が協力する動きはさして珍しくない。

 2015年には、カプコンが、甲府市と「戦国BASARA」シリーズのキャラを通して「地域活性化に関する包括協定」を締結。また2016年には、ポケモンとNianticが、スマホアプリ「Pokemon GO」を用いた周遊マップの素材データを、福島県須賀川市を始めとする全国の地方自治体に提供している。

■絶対絶命都市とは

 2002年にアイレムソフトウェアエンジニアリングより発売された家庭用ゲーム作品で、現在はグランゼーラが版権を保有。これまでにナンバリングタイトルが3作展開しており、どれも「未曾有の災害に襲われた主人公が、危機的状況を脱して生き延びる」といったアクションアドベンチャーゲームとなっている。

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