NYの視点:全米製造業景況指数13年ぶり高水準、12月の追加利上げ正当化

2017年10月3日 07:40

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記事提供元:フィスコ


*07:40JST NYの視点:全米製造業景況指数13年ぶり高水準、12月の追加利上げ正当化
ISM(全米供給管理協会)が発表した9月ISM製造業景況指数は60.8と、低下予想に反して8月58.8から上昇し、2004年5月以降ほぼ13年ぶり高水準とポジティブサプライズとなった。ハリケーン“ハービー”や“イルマ”による復興需要がすでにあらわれ、12月の追加利上げを正当化する新たな材料となった。ハリケーンは第3四半期国内総生産(GDP)で最大0.6%ポイント成長を引き下げると見られている。

項目で新規受注や生産が60を上回った。また、価格も上昇。重要項目である新規受注は64.6と、8月の60.3から上昇。価格は71.5と、2011年5月以降6年ぶり高水準となった。また、雇用も2011年6月以降6年ぶりの高水準に達した。

ハリケーンの影響を受けた経済指標の変動で、連邦公開市場委員会(FOMC)が経済やインフレの状況を判断することが困難になる。米労働省が今週末発表予定の8月雇用統計で、雇用者数は3月来の10万割れにとどまると市場関係者は予想している。しかし、製造業雇用者数のポジテイブサプライズを受けて、雇用統計もポジテイブサプライズとなる可能性も出てきた。

■ISM
景気指数:60.8(8月58.8)
新規受注:64.6(60.3)
生産:62.2(61.0)
雇用:60.3(59.9)
入荷遅延:64.4(57.1)
在庫:52.5(55.5)
顧客在庫:42.0(41.0)
価格:71.5(62.0)
受注残:58.0(57.5)
輸出:57.0(55.5)
輸入:54.0(54.5)《CS》

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