NYの視点:FOMC調査:市場は10月会合までのB/S縮小開始を予想、影響は最小限と(訂正)

2017年9月20日 07:48

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記事提供元:フィスコ


*07:48JST NYの視点:FOMC調査:市場は10月会合までのB/S縮小開始を予想、影響は最小限と(訂正)
米連邦準備制度理事会(FRB)は19日から20日の2日間にかけて、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催している。開催を前に、経済専門局のCNBCが42名のエコノミスト、ファンドマネジャー、ストラテイジストといった市場関係者を対象に行った調査結果が出た。

回答者全員が今回のFOMCでFRBが利上げを見送ると見ていることがわかった。また、回答者の68%が10月までに4.5兆ドルに膨れ上がった保有資産の縮小を開始すると見ている。縮小は最終的に2.5兆ドル規模に達するまで、4.4年かけて縮小するとの予想。FRBの資産縮小は経済の成長にいくらかマイナスに働き、株価にもいくらか悪影響をあたえるものの、緩やかな悪影響にとどまると見ているようだ。

大半の回答者は、最近米国のテキサス州やフロリダ州を襲った巨大ハリケーンが国内総生産(GDP)の成長に与える影響も緩やかなものにとどまると見ている。2017年の国内総生産(GDP)の成長見通しは、2.21%と、7月時点の2.25%から下方修正されたものの、2018年の見通しは、2.6%と7月の2.45%から引き上げられた。また、利上げに関して、回答者の76%は、中央銀行が12月に利上げを実施していると見ていることが明らかになった。2018年には2、3回の利上げを予想していることも明らかになった。利上げ打ち止めは、2019年第2四半期で2.9%を予想している。

FRBは、ハリケーンによるネットの影響は復興が経済にプラスに働くと見ており、最終的に利上げやバランスシートの正常化のプロセスを正当化すると見ている。FRBはバランスシート正常化のプロセス開始時には警戒態勢で、12月の時点で、利上げと同時にバランスシート縮小を行うことを躊躇する可能性を指摘した市場参加者もいた。

最新の調査によると、イエレン議長の続投確率は38%と、前回調査の10%から急伸。トランプ大統領はイエレン議長を再任すべきでないとの見解は回答者の53%と、前回調査の75%から低下した。一方、前回調査でFRB議長の最有力候補となっていたNEC(国家経済会議)のコーン委員長が議長に就く確率は50%から13%に大幅に低下。ヴァージニア州シャーロッツビルで発生した白人至上主義者やネオナチの支持者らと反対派の間で激しい衝突に対する大統領の対応を批判したことが背景にある。

■CNBC調査

●次期FRB議長
イエレンFRB議長:38%(前7月調査:10%)
ウォルシュ前FRB理事:34%(24%)
ジョン・テイラー氏:20%(9%)
コーンNEC委員長:13%(50%)

●12月の利上げ:76%

●利上げ打ち止め
2019年第2四半期
金利:2.9%

●FOMCの保有資産
10月までにB/S縮小開始:68%

●GDP見通し

2017年:2.21%(7月2.25%)
2018年:2.6%(2.45%)

●ハリケーンの影響(GDP)
2917年:−0.06%
2018年:+0.13%

●経済の脅威
保護主義貿易:32%
地政学的リスク:17%
税制・規制:12%

●リセッションに陥る確率
18.8%(3月15.2%、2016年9月25.3%)

●トランプ大統領
支持:39%(7月29%)
不支持:49%(51%)
わからない12%(20%)

経済
支持:63%(43%)
不支持:29%(36%)
わからない:7%(21%)

●トランプ政権の経済政策

ヘルスケア:2018年Q2、成立しない:39%
金融規制改革:2018年Q3、成立しない:34%
インフラ:2018年Q2、成立しない:10%
減税:2018年Q1、成立しない:2%《CS》

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