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高金利通貨南アランドは高リスク? サンワード貿易の松永氏(三井智映子)
*08:51JST 高金利通貨南アランドは高リスク? サンワード貿易の松永氏(三井智映子)
フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。
南アフリカでは汚職疑惑のあるズマ大統領への不信感や高い失業率を背景に、辞任要求が高まっていました。不信任投票が無記名式で行われることから与党内の造反者の増加が予測されており、罷免の可能性は強まっていました。しかし、8月8日に実施された投票では賛成票が過半数に届かず否決されました。与党のアフリカ民族会議が結束して造反者は少なかったようです。このズマ大統領の不信任決議の否決を受けて、否決直後に南アランドは下落しました。
今日はこの気になる南アランドについて、サンワード貿易の陳さんにお聞きしました。
まず足元の値動きについて、陳さんによると、『地政学的リスクを背景に、高金利通貨が売り戻された。南アフリカでは、ズマ大統領の不信任投票が無記名で実施されたことが決定されると、同大統領の罷免が決定される可能性が高いとの見方から投票前にランドが急反発したが、投票の結果、罷免否決との報が流れると、ランドは急落した』と伝えています。
ただ、罷免否決となったとはいえ、ズマ大統領が信頼を取り戻したわけではないようで、『資源価格の低迷で輸出が低迷するなか、有効な経済政策を打ち出せず、2016年の経済成長率は0.2%に沈んだ。失業率は20%を超え、都市部を中心にズマ大統領への反発が広がっている。ズマ大統領は支持を取り付けるため、公共事業の乱発や公務員の賃金引き上げに傾斜している』と紹介しています。
さらに、こうした支持確保のための動きの影響について、『今後も同様の施策を続ける可能性が高く、財政悪化に拍車がかかる恐れがある。このような状況の下、高金利というだけで南アランドを買うのはリスクが高いだろう』と分析しています。
高金利のランドは人気が高い通貨ですが、押し目買いするタイミングかは微妙、といったところでしょうか。参考にされてみてくださいね。
上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の8月15日付の「南アランド円、先週の動き・今週の予想」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
三井智映子の「気になるレポート」は各種レポートを三井智映子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートを御確認くださいませ。
フィスコマーケットレポーター三井智映子《DM》
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