電子部品で価格上昇の動きが一段と進展、SMBC日興証券(花田浩菜)

2017年6月15日 11:34

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記事提供元:フィスコ


*11:34JST 電子部品で価格上昇の動きが一段と進展、SMBC日興証券(花田浩菜)
こんにちは、フィスコリサーチレポーター花田浩菜の「SMBC日興証券の気になるレポート」です。

携帯各社が夏商戦に向けて、夏モデルのスマホを発表していますね。6/15付の「Daily Outlook」では、電子部品の価格上昇が一段と進展している理由についてまとめられているのでご紹介します。

まず同レポートでは、『過去、電子部品の需要急増は、単一の成長ドライバーが牽引している。1960年代の「テレビ」、1980年代の「VTR(録画機)」、2000年前後(ITバブル)の「携帯電話」、直近2010年代は「スマホ」が牽引役となっている。昨今、スマホが成熟化し、次の牽引役登場を待つ局面となり、部品需要は鈍化が予想された。ところが、部品需要は予想に反して急増している』と伝えています。

次に、部品需要を牽引する要因について『今回の牽引役は単一ではなく、最近話題の「IoT(なんでもインターネット接続)」・「ビッグデータ」とみられる。自動運転など自動車電装化や普通のスピーカーの執事ロボット化など、IoTは多数の製品に制御・通信機能を付与する。またスマホやIoT利用によるデータ急増は、データセンターなどクラウドインフラ増強を加速させている。新たな製品はないが、想定外の需要が生じているようだ』と見ています。

続けて、部品価格について『ITバブルの経験もあり、スマホの成熟化に際して、部品各社は生産能力拡大に慎重な姿勢で臨んでいる。このため、想定外の需要増に対応できず、供給力が乏しい部品から需給が逼迫している。汎用的な電子部品は、毎年の価格引き下げが普通だが、下落幅が縮小傾向となっている。さらに部品確保を優先する需要家向けには値上げの動きも出ている。需要増だけでなく、価格上昇の恩恵で業績上振れの可能性が高まっている』との見解を述べています。

最後にレポートでは、『受給逼迫の恩恵の大きい銘柄』を紹介しています。具体的には京セラ<6971>や村田製<6981>など全5銘柄が挙げられていますので、詳しくは6/15付の「Daily Outlook」をご覧になってみてください。

また、面白いレポートを発見したらご紹介しますね。

花田浩菜の「気になるレポート」は各種レポートを花田浩菜の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートを御確認くださいませ。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜《DM》

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