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国内モバイルデバイス出荷台数、16年3Qは前年比7.4%増の1,157万台
IT専門調査会社 IDC Japanは、国内モバイルデバイス市場(スマートフォン市場、タブレット市場、PC市場、データ通信カードなどのData Communicationを含む)の2016年第3四半期(7~9月)の出荷台数実績および2016年~2020年の予測を発表した。
2016年第3四半期の国内モバイルデバイス出荷台数は、前年同期比7.4%増の1,157万台となった。家庭市場の中心であるスマートフォンや、ビジネス市場中心のPCの出荷がプラス成長になったことが大きな要因。スマートフォン市場は、新製品のAndroidベースの携帯電話や、Android端末の通信事業者向け出荷が好調に推移したことによって、前年同期比18.8%のプラス成長となった。また、PC市場も全体として6.3%のプラス成長となった。
PCは、当初2016年10月末に予定されていたビジネス市場向けWindows 7搭載PCの最終出荷に向けて企業などで予算が策定されていたことから、ビジネス市場では前年同期比10.0%増と出荷を伸ばした。また、家庭市場向けPCも、eCommerce経由での出荷が好調に推移したことで、前年同期比並みの出荷となった。一方、タブレットは、家庭市場およびビジネス市場共にマイナス成長となり、前年同期比14.6%のマイナス成長となった。家庭市場向けでは、需要の低さからの買い替えの長期化や、製品の入れ替え時期による出荷の減少によって前年同期比でマイナス成長となり、ビジネス市場向けも企業におけるポータブルPCとの競合や、タブレット需要の低さなどがマイナス成長の主な要因となった。
2016年の国内モバイルデバイス市場は、前年比1.3%減の4,731万台と予測している。家庭市場向け出荷は前年比1.8%減の3,688万台、ビジネス市場向け出荷は0.7%増の1,044万台と予測している。スマートフォン市場は、ビジネス市場向けおよび家庭市場向け共に従来型携帯電話からAndroidベースの携帯電話への切り替えが進むことで、プラス成長が予測されるという。PC市場は、家庭市場の落ち込みが影響しマイナス成長を予測している。ビジネス市場では、景況が上向きに推移することが予測され、買替えサイクルが戻りつつあることから、昨年をやや上回る出荷が予測されるとしている。
しかし、家庭市場でPCの購買を促進する要素は少なく、2016年のPC市場はマイナス成長になると予測している。タブレット市場は、家庭市場およびビジネス市場共にマイナス成長を予測している。企業でのタブレット需要はPCとの差別化が進みにくい状況が続き、需要が減少すると予測される。家庭市場ではキラーアプリケーション不在の状況が続き、大型スマートフォンとの競合によって出荷が進まない状況が続くと予測されるという。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は「モバイルデバイス市場全体の2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は1.5%と予測している。ビジネス市場の中心であるPCは、買い替えサイクルの谷から脱し、徐々にサイクルが戻りつつある。また、景況が上向きに推移してきていることから、PCの出荷は今後増加していくとみている。家庭市場では、従来型携帯電話からAndroidベースの携帯電話への切り替えが進み、スマートフォン市場は活性化すると予測している。2016年の国内モバイルデバイス市場は前年比マイナス成長が予測されるが、徐々に回復の兆しが見え始めている」と述べている。(編集担当:慶尾六郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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