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IEEE、災害救助など複数分野での新たなロボット技術の活用方法を発表
40万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する非営利団体「IEEE(アイ・トリプル・イー)」は、災害対応、医療、バイオケミカル・エンジニアリングの3分野での新たなロボット技術の活用方法についてコメントを発表した。[写真拡大]
40万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する非営利団体「IEEE(アイ・トリプル・イー)」は、災害対応、医療、バイオケミカル・エンジニアリングの3分野での新たなロボット技術の活用方法についてコメントを発表した。
リモートコントロール可能な約1.2メートルの水難救助ロボット「EMILY」は、人間よりも早く溺れている人に到達し、水難救助や洪水発生時の被災者の探索、救助を行う。溺れている人の行動は予測できないため、人が救助へ向かう際には危険が伴う。この水難救助ロボットはパニックになっている溺れている人に安心感を与えつつ近づいていくようプログラムされているとのこと。障がい者やリハビリ患者の機動性を向上させ、重い荷物の持ち上げや運搬、日常的な仕事などを補助するロボットでは、これを装着することで自分自身でこなせる作業が増える可能性を高める。ロボットは軽量で低消費電力、機動性に優れた外骨格として電気吸着クラッチを用いる。人の役に立つ機能を持つ外骨格の設計は、障がい者やリハビリ患者の生活の質の改善のための研究から見出されたとのこと。半自動の手術ロボット「Taven」は、米国での年間25万人以上の医療ミスによる死亡を減少させることを目的としている。ロボットが執刀を補助することで高精度な手術が可能となる。このロボットにはゲーム用に開発されたAIアルゴリズムの技術応用によって開発されたとのこと。
日本においても新たなロボット技術の活用が期待されており、代表的なものでは工業分野での倉庫のピッキングロボットが開発されている。AIによる深層学習によって、ロボットが環境と対象物の形状を把握、物体を取り出してから箱詰めを行う。ピッキングロボットを開発したプリファード・ネットワークス(PFN)は、オフライン、リアルタイムのデバイスでグーグルが起こしたイノベーションと同じような大きなインパクトを世界に与えたいと考えているとのこと。
ロボット技術を活用できる場面は非常に多く、分野ごとでのイノベーションを起こせる可能性がある。そのため特定分野で蓄積したデータをもとにロボットの活用方法を見出すことで、巨大企業でなくても勝負できる土俵があるだろう。日本でもPNFなどの優良企業のロボット技術における躍進に期待したい。(編集担当:久保田雄城)
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