中国:A株のMSCI指数組み入れ、上海証券当局が楽観視

2016年6月3日 12:08

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記事提供元:フィスコ


*12:08JST 中国:A株のMSCI指数組み入れ、上海証券当局が楽観視
国内外の投資家が注目するMSCI新興国株指数へのA株組み入れの成否について、上
海市の証券当局が自信を示した。現地メディアによると、同市証券監督管理局の霍瑞
戎・副局長は2日の記者会見で、A株が同指数に採用されていない状況は不適切だとし
た上で、「(組み入れを)楽観視している」と述べた。MSCIは今月15日(日本時
間)、新興国株指数の組み入れ国を見直し、その結果を発表する予定。
また、深セン・香港間の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引)に関して
は、両者の監督部門と取引所が連携し、準備作業を進めていると説明した。「関連す
る各種の準備が完了した後、適切なタイミングを選んで解禁が発表されるだろう」と
コメントしている。
MSCI新興国株指数へのA株採用、深セン・香港間の「相互乗り入れ」解禁がともに
決まれば、中国株への資金流入が拡大すると期待されている。うちMSCI指数へのA株
組み入れをめぐっては、中国の証券当局が先月27日、上場企業の売買停止に関する新
規定を発表したことで、組み入れに向けた障害が一つ取り除かれたとの見方が広がっ
ている状況だ。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、採用の確率が70%に達
し、4月時点の50%から上昇したと指摘している。
また、香港紙の明報は2日、業界関係者の見解として、深セン・香港間の「相互乗
り入れ」解禁が向こう2カ月内に発表される可能性が高いと報じた。特に7月1日は香
港特別行政区成立紀念日に当たることから、中国から香港への“返還記念のプレゼン
ト”として、解禁を発表する絶好のタイミングと指摘している。

【亜州IR】《ZN》

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