日立、北米でエネルギーソリューション事業の拠点を新設

2016年6月1日 19:04

印刷

 日立製作所は1日、北米地域統括会社の日立アメリカ社内に、エネルギー課題に対するソリューションを提供する新たな拠点「Energy Solutions Division」を開設したと発表した。同拠点を通じて北米市場におけるエネルギーソリューション事業の拡大を図るという。

 同社によると、同拠点では北米地域に向けてマイクログリッドや蓄電池システム、系統安定化システムなどの提案・開発から構築・導入、O&M(運用・保守)までの一貫したソリューションを提供する。北米の電力・エネルギー分野に精通した人材を積極的に採用し、顧客とともに課題の解決策を考える「協創」の取り組みが行える体制を構築するという。

 日立は、日本国内を中心に送変電・受変電・系統システムやマネジメントサービス、電力小売全面自由化のためのシステム構築・運用などのエネルギーソリューションを提供している。北米地域では、ニューヨーク州でマイクログリッドに関する実現性調査案件を10件以上受注しているほか、米国西部で送配電系統を対象とした大規模停電防止のための系統安定制御システムの実証事業、ニュージャージー州で電力系統の安定化を目的とした蓄電システムの実証試験を行っている。

 米国では2025年までに2005年比で温室効果ガスを26~28%削減することを目標として掲げており、自然エネルギーの導入や分散電源への移行が見込まれる。

関連記事