「eスポーツ」プロ化の障害となるビザ問題

2016年5月12日 21:03

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 近年ネットでのゲームプレイ動画配信が盛んになるとともに、対戦型ゲームが「eスポーツ」として盛り上がってきている。ゲームを流行らせたいメーカーなどが賞金を出したり、周辺機器メーカーがプレイヤーに報酬を出すプロチームが作られるようになるなど、プレイヤーがゲームだけで生活をしていく環境は整いつつあるが、いっぽうでこれらeスポーツにはビザ問題が立ちふさがっているという(AUTOMATON)。

 このようなゲームは世界中に向けて販売されているため、人気プレーヤーやレベルの高いプレーヤーは世界中から登場する。しかし、eスポーツの大規模な大会は米国で行われることが多く、賞金が出る大会に参加するにはそのためのビザが必要となる。人気ゲーム「League of Legends」ではすでにトッププレーヤーに対しスポーツ選手や芸能人向けの「P-1ビザ」が発行されているが、このビザの発行のための審査は厳しいため、ゲームによってはプレーヤーがこのビザを取得できない場合があるという。

 最近では、「大乱闘スマッシュブラザーズ」の有力プレーヤーがビザを取得できずに大会の出場が危ぶまれたという問題があったという。最終的には短期間のビザを取得でき、大規模eスポーツイベントEVO 2016への出場が可能になったとのことだが、米国ではこのような動きを受けてすべてのeスポーツをスポーツと認めるよう署名活動が行われているそうだ。なお、このような問題は米国だけではなく他国でも起きているとのことで、有名選手が海外の大会に出場できない、といった問題は頻発しているようだ。

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