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国立循環器病研究センター、根治困難な脳動脈瘤治療機器の治験を開始
「多孔化カバードステント(NCVC-CS1)」の拡大図(国立循環器病研究センター発表資料より)[写真拡大]
国立循環器病研究センターは6日、世界に先駆けて開発した「多孔化カバードステント(NCVC-CS1)」を使った脳動脈瘤の治験を9日から実施すると発表した。2年間で対象症例数12例を予定。
現在、脳動脈瘤の治療法としては「クリッピング術」「(バイパス併用)母血管閉塞術」「脳動脈瘤コイル塞栓術」などがある。しかし、大きなサイズの脳動脈瘤の場合、これらの治療法では脳動脈瘤への血流を完全に止めることができず根治させることが困難だった。
同センターは動脈瘤の血流を完全に止めて血管を閉鎖したり、コイルを詰めたりすることなく安全、確実、かつ手技的に簡便に治療できる新規の脳血管内治療機器の開発に成功したという。
治験は、現在の治療法では根治が困難な患者を対象に今回開発された「NCVC-CS1」を使って行われ、治療後180日までの安全性と性能評価が目的。治験により薬事申請・承認までのプロセスをスムーズに進めることができると期待されている。同センターでは、新しくてより良い治療法として早期に医療現場に提供することを目指すとしている。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る)
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