EU、GoogleやAmazon、Facebookなどの大規模多国籍企業に対し国別の税金支払い状況開示を求める方針

2016年4月18日 20:46

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 FacebookやGoogle、Amazonなどに対し、欧州委員会が税金の支払い状況を強制的に開示させる計画を進めているそうだ(INDEPENDENTBBC日経新聞Slashdot)。

 これら大企業は収入を世界各国に分散させることでいわゆる「節税」を行っていると批判されている。しかし、その実態は把握されていない。そのため、まずはこれら企業がどの国にどれだけの税金を支払っているのかを明らかにさせるという方針のようだ。パナマ文書事件を受け、政治家や有名人、巨大企業がタックスヘイブンを利用していたことに対する不満が顕在化したことが新制度採用を後押ししているという。

 新制度では「利益を稼いだ国で税金を納めているどうか」を域内の国別に報告するよう義務付けるとのこと。開示の条件はメディアによって差違があるが、年6億ユーロ以上を稼ぐ企業とされているようだ。欧州委の試算によると、大規模な多国籍企業による税逃れでEU域内では年間500億~700億ユーロ(6.2兆~8.7兆円)の税収を失っているという。加盟国で異なる税率や優遇措置など複雑に絡み合ったEU域内の税ルールが、多国籍企業に税逃れの余地を与えているとされる。

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