【株式評論家の視点】アイリッジは底打ちから急伸、上場時高値7830円目指す、今7月期2ケタ増益

2016年3月8日 09:35

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 アイリッジ<3917>(東マ・100株)は、昨年7月16日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。スマホ、O2O、位置情報、プッシュ通知などのネットサービスを開発提供している。これまでのノウハウや実績をもとに、継続取引先の深耕と新規取引先の開拓を進めるとともに、サービスラインナップの拡充を図っている。具体的には、位置情報連動型O2Oソリューションpopinfoの情報配信機能を軸に、より効果的なO2Oを実現するための、アナリティクス機能、クーポン機能、ポイント管理機能、iBeaconを用いた来店検知機能、ゲーム機能、アプリ決済機能等の機能改善・拡充を進め、ターゲティングから集客・販促、決済に至るまで、O2Oをトータルで支援する仕組みの強化に継続的に取り組んでいる。

 3月1日大引け後に今2016年7月期第2四半期利益予想と通期利益予想の減額を発表。第2四半期業績予想は、売上高が従来予想の4億7700万円から4億9100万円と増額、営業利益が同5400万円から2000万円、経常利益が同5400万円から2000万円、純利益が同3600万円から1200万円に減額した。通期業績予想は、売上高が従来予想の11億円から11億1400万円と増額(前期比49.7%増)、営業利益が同2億円から1億2000万円(同12.1%増)、経常利益が同2億円から1億2000万円(同11.1%増)、純利益が同1億3000万円から8000万円(同11.1%増)に減額した。

 売上高は、当初の予想を若干上回り順調に推移している。顧客やユーザーのニーズはますます高まっており、既存取引先の継続支援、新規受注の両面から、顧客層の拡大が進んでいることに対応し、コアとなる自社サービスの開発強化を図るため人材を投入し、また外注から内製化への切り替えを進めている。このため、採用費、人件費、自社サービス開発コスト等の先行費用が当初の予想より増加し利益予想を減額したが、連続最高益更新となる見通し。

 株価は、昨年7月22日に上場来の高値7830円と買われた後、同8月25日安値2765円と調整。経済産業省が同9月30日に設置した「クレジットカード産業とビッグデータに関するスタディグループ」に同社が参加、同社の、「O2O」ソリューション「popinfo(ポップインフォ)」を活用したNTTデータの金融機関向けスマートフォンアプリ「アプリバンキング」が横浜銀行向けにサービスの提供を開始したこと等を材料視。同社がO2Oアプリを使ったキャッシュレス決済などのフィンテック領域での新しい取り組みを推し進めていることを手掛かりに、同10月26日高値6240円と上昇。テックビューロとの間で事業提携し、テックビューロが有する国内唯一のプライベート・ブロックチェーン技術「mijin」を使ったフィンテック関連スマートフォン用アプリの共同開発を開始に対する期待感から1月4日高値6000円と買い直された後、利益予想の減額を嫌気され2月12日に上場来安値2647円と調整。ロケーションバリューとO2Oアプリ開発・マーケティング分野において、戦略的パートナーとして業務提携を手掛かりに、3月2日高値4470円と急伸。その後、モミ合っている。6000円どころが上値抵抗線となっているものの、フィンテック関連として折に触れ物色される可能性は高い。利益減額は人件費の増加によるもので、来17年7月期も高い伸びが観測されており、下押す場面があれば、逆張り好機になりそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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