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1月の貿易収支は2カ月ぶりの赤字―鉄鋼などの輸出減が響く
貿易収支(月次)の推移を示すグラフ。収支を算出するための12月の輸入、1月の輸出・輸入は速報値。(財務省「貿易統計」をもとに編集部で作成)[写真拡大]
財務省が18日発表した1月の貿易統計(速報)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、6459億円の赤字となった。赤字は2カ月ぶりである。液化天然ガスなどの発電燃料の輸入が減少したものの、鉄鋼などの輸出が大きく落ち込んだことが響いた。
1月の貿易統計のうち、輸出は5兆3516億円で、前年同月比12.9%減少した。輸出の減少は4カ月連続である。一方輸入も、5兆9976億円で、同18.0%減少した。輸入の減少は13カ月連続である。
輸出の中では、鉄鋼が同31.3%減、有機化合物同24.0%減、鉱物性燃料同39.7%減と、いずれも大幅に減少した。輸入では、液化天然ガス同55.4%減、原粗油同43.4%減、石油製品同32.0%減と、いずれも減少したが、通信機は同29.7%の増加となった。
地域別では、米国向け貿易収支は、5436億円の赤字で、2カ月ぶりに赤字幅が減少した。鉄鋼などの輸出が減少したものの、自動車が大幅に増加した。輸入でも、穀物類や航空機類、医薬品がそれぞれ減少した。
EU向けの収支は874億円の赤字となった。4カ月連続の赤字である。医薬品、自動車、石油製品などの輸入が増加した。
アジア向け収支は、4137億円の赤字となった。このうち、中国向けは8136億円の赤字で、3年11カ月連続の赤字である。科学光学機器や有機化合物などの輸出が減少したほか、通信機の輸入が大幅に増加した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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