川崎重工、中国で環境配慮型ごみガス化システムを4機受注

2016年2月16日 14:45

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 川崎重工は16日、中国CONCHグループとの合弁会社である安徽海螺川崎工程が、中国で環境配慮型ごみガス化システム「CKKシステム(CONCH Kawasaki Kiln System)」4機を連続受注したと発表した。2017年1月までに順次納入する予定という。

 同社によると、今回受注したCKKシステムは、既存のセメントプラントにごみ焼却炉を併設することで、セメント生産工程とごみ処理工程を一体化させ、ごみの無害化・減量化・再資源化が図れる。従来のごみ焼却処理に必要な焼却灰の最終処分が不要なほか、新規にごみ焼却処理施設を建設する場合に比べて、初期費用を抑えられるという特徴がある。

 今回は、広西チワン族自治区凌雲県向け、安徽省銅陵市向け、安徽省寧国市向け、河北省沙河市向けに受注した。同社と安徽海螺川崎工程は、今回の受注を含めて中国向けに23機を受注した実績を持つ。

 中国や東南アジアなどの新興国では、都市化の進展に伴って増加する都市廃棄物の処理が課題となっている。特に中国では、2013年10月に発令された国務院通達で、既設セメントプラントの10%以上でごみ処理が義務付けられたことから、今後もCKKシステムの需要拡大が見込まれるという。

 川崎重工は、CONCHグループとの合弁事業として、安徽海螺川崎工程を含めた合弁3社のほか、安徽海螺川崎工程の100%子会社で海外事業を展開するSCKE(上海海螺川崎節能環保工程)を2016年1月に設立し、新興国向け環境・省エネルギー事業を積極的に展開している。

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