国立がん研究センター、がん患者データを一元管理

2016年1月9日 08:51

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「がん登録センター」の組織図(国立がん研究センターの発表資料より)

「がん登録センター」の組織図(国立がん研究センターの発表資料より)[写真拡大]

 国立がん研究センターは8日、「がん登録センター(西本寛センター長)を開設した。2016年1月1日に施行された「がん登録等の推進に関する法律」に基づいて全国のがん登録および院内がん登録を推進し、国民や患者に役立つがん登録の確立を目指すことが目的。

 「全国がん登録」とは、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国でひとつにまとめて集計・分析・管理する新しい仕組み。全ての病院等に届出義務が課せられることから、都道府県をまたがった受診や転居による重複や漏れも防ぐことができる。

 そのデータの集積地が「がん登録センター」で、同センターでは、がん情報を一元的に集約し、都道府県と国のがん対策の基盤として用いられるようにデータベース化、データの提供・分析を行う。

 また、がん診療連携拠点病院等を中心に実施されている院内がん登録については、データの収集・分析と提供、さらには院内がん登録実施医療機関の支援について機能強化を図る。

 国立がん研究センターでは、国民・患者に役立つがん登録を確立し、「がんにならない、がんに負けない、がんと生きる社会」を目指すとしている。(記事:町田光・記事一覧を見る

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