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米控訴裁判所、侮辱的な表現を含む商標登録の拒否は憲法違反との判断
米連邦巡回区控訴裁判所大法廷は22日、「The Slants」というバンド名が侮辱的な表現であるとして商標登録を拒否した米特許商標庁(USPTO)の判断は憲法に違反するとの判断を示した(裁判所の意見書: PDF、Ars Technicaの記事、The Seattle Timesの記事、OregonLive.comの記事、Billboardの記事)。
The Slantsはメンバー全員がアジア系米国人のダンスロックバンド。「slant」は目頭に蒙古ひだ(内眼角贅皮: slant eye)のあるアジア人を示す侮辱的な表現として使われることもあるが、フロントマンのSimon Tam氏はアジア人的な外見の特徴に誇りを持ち、勇気づけるための言葉に変えたいとしてバンド名に選んだという。しかし、USPTOがバンド名の商標登録を拒否したため、登録を求める闘争を6年近くにわたって続けている。
大法廷では今回の件に限らず、侮辱的な表現の商標登録を禁ずる米商標法(ランハム法)2条(a)は、表現の自由を定めた合衆国憲法修正第1条に違反すると判断。同じく2条(a)で禁じられている不道徳な表現やスキャンダラスな表現についても正当化できないと述べているが、ここでは判断を示さず、将来の判断に任せるとしている。
政府が上訴するかどうかは不明だが、今回の判断は現在第4巡回区控訴裁判所で争われているワシントン・レッドスキンズの商標登録抹消問題など、商標登録をめぐる他の裁判にも影響する可能性がある。 スラドのコメントを読む | YROセクション | YRO | 法廷 | パテント | アメリカ合衆国 | 音楽
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